「風と雲と虹と」感想-2 平一門のみなさん
というわけでその2ですよ。平一門のおじさま方について。
1.国香おじさんは一番腹黒だと思う
黄門さまがこんなところに・第一弾。まっさきに死んでしまいましたが、国香叔父さんが実は一番コワかったよーな。良正叔父さんが将門とガンガンに喧嘩してやりあってるのは見ていてわかりやすいんだけど、国香おじさんは仮病して領地のこと誤魔化しまくったり、源家といっしょになって「将門を殺ってしまえ」と冷酷でしたからねえ。
その一番コワい人の息子が太郎貞盛です。太郎は父が死んでも「フーン」って感じで仇を討とうともしない。村岡の叔父さんには「父の死をあまり悲しんでいないように見える」とか言われている。太郎のスタンスはどう見ても今生きている小次郎>>>死んじゃった父親です。太郎、冷たいな。
ニコニコしていて実は一番怖い国香の息子の太郎は、親の死よりも小次郎を選ぶ。いや、小次郎を選んだって別にかまわないんだけど、太郎の怖さは、親の死を大して悲しんでいないように見えるところ。そして本人も、親が殺されても悲しくないという自分の心を自覚しているところ。
人当たりがよさそうなんだけどじつは心が冷たい国香が殺された。その長男もやっぱり心が冷たくて父親の死をさして悲しんでいない。
なんだ、そっくりじゃないですか。っていうと怖いですな、うーん。
ところでコレを見た後でTBSチャンネルで大岡越前を見ました。
国香おじさんが小次郎の部下に!そういえばそうだった。いい因縁で生まれ変わってよかったですね!(違う)
2.良正叔父さんだけは許せない!って思っちゃったよゴメンナサイ
本当に蟹江敬三の熱演が過ぎて「将門、良正叔父さんだけは殺っちまえ!」とか思いましたスイマセン(笑)それくらいに憎たらしい役回りでした。最後は酒に溺れてショボかったけど、結局良正叔父さんは良兼叔父さんがいないと大がかりな戦も出来ないから、所詮そんなもんだってことですな。(っていうと容赦ないな)
正妻にスーパー正論をかまされて返す言葉もなかったあたり、本当にダメだなあと思いましたが、逆に素直にやりこめられてるあたり心底悪いヒトではないのがよくわかります。てか、将門への恨み憎しみが度を超えてるんですよね。
3.石を投げられる良兼叔父さんはかわいそうだったと思う
詮子に焚きつけられて引きこもりから戦争に駆り出されていた時はしょうがない人だなあ(笑)と思っていたのですが、将門の館に夜襲をかけた折に良子に槍を向けられて、それを見てこれは可哀想だと思いました。
うん、そりゃ寝込んじゃうね。敗走する時、ボーゼンとしすぎて石投げられてもされるがまま当たってるし。
良兼叔父さんは柔和な顔して将門を丸め込もうとする人で、こういうタイプはありがちというか、タイプとしては国香おじさんの方が怖いように思います。見ていてわかりやすいよね、良兼おじさんのほうが。
良子に幸せになって欲しいはずの親としての気持ちが、詮子の焚きつけに毎回毎回負け続けるあたり、業ですねえ。まーそういう女を後妻にしちゃったんだからしょうがないと言ってはミもフタもない?
良子が将門敗戦で一時的に帰ってきた時の様子や、そもそもの良子のあの性格を見るにつけ、この一家は非常に良好な関係だったんですよね。それを壊したのは詮子。そのことに良兼は気づきながらも詮子を手放せなかった…んだよね。うーん。
そして最後。小次郎パパです。
今回のリピートで、前回見逃した初期放映分を見まして、どんな人なのかわかりました。
ダメだこりゃ、と思いました。ええ、そりゃもう。小次郎のピュアさはいったいどこから生まれ出でて来たの!と思っていたら、このパパですよ。まさに、この父にしてこの息子あり。
息子小次郎の民人(たみびと)に対するわけへだてない接し方を先に見ていて、今回小次郎パパの民人に対するわけへだてない接し方を見て、まさにDNAと思った次第です。
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