映画・テレビ

映画「ロストクライム―閃光―」感想ですよ!

映画「ロストクライム―閃光―」を見てきましたので感想をば。なにか書かないと衝動がおさまらないかんじ。念のため、ネタバレ込みで。

とりあえずラブシーンが多いなあと。凄いのは、回想が良く入るんだけど、回想に入ってもラブシーンがあることです。なんかこれノルマ制なんじゃね?と、途中まで数えたのですがめんどくさくなってやめました(数えるな)

お話としては、所轄で起こったラーメン屋殺しの捜査で、出世狙いの若い所轄の刑事と、あと二ヶ月で定年の老刑事がコンビを組んで捜査する。老刑事のほうは、この事件にかの三億円事件が絡んでいることを察知し、封印された事件を掘り起こすべく事件の捜査にあたる。だが、警察官の家族が絡んでいた為にきちんと捜査されなかったという『三億円事件』を追う主人公コンビは、警察内で孤立し、追いつめられ…という展開。

トップクレジットは渡辺大ということになってます。奥田瑛二とのW主演で、実際に話を引っ張ってるのは奥田瑛二演じる滝口刑事の方じゃないかなと。そう思ったのは、渡辺大演じる若い刑事の方は片桐というんですが、誰も片桐さんの名前を口にしないんですね。警察内でも、この事件をかぎつけてくる記者も、みんな滝口を向いて話している。作中では片桐はオマケ扱い。

その滝口を片桐が終盤「おやっさん」と呼ぶようになり、つまり片桐は滝口に傾倒し、ラスト、これはネタバレなんだけど滝口を失った片桐が最後の最後で漸く真ん中に来る、みたいな話なのかなーと思いました。

なんだけど実際には片桐がいかにして滝口に傾倒するに至ったかとかそういう心境の変化とかとりたてて描かれていないので、なんでそうなるの?という割と根源的なところが個人的にはよくわかりませんでした(爆)。
というか、片桐は、これ、そもそもどういうキャラなのかよくわからない。彼は血気盛んでよくブチ切れる役であり、気に入らないことがあると彼女を乱暴に扱います。そういう役である割には、26才で巡査部長、結構出世が早くて、上昇志向であるらしい。いや、出世が早い上昇志向ならあんなに切れやすく周りにつっかかったりしないでしょうと思うんですよ。
上昇志向の人が滝口に引っ張り回されて、あるいは感化されて警察内で楯突くみたいな内容であるなら、片桐の心理の変化がもうちょっとないと、なんで彼が主役なのかすらよく分からない話なんじゃないかなーと…

あと、ラブシーンも多いけど、食事シーンも多かったですね。監督の重要なポイントなのかしら。
クライマックスで滝口が川に沈み、片桐だけが生き残り、警察官に包囲されて片桐が吠えるように叫ぶ…というのはなんか既視感がありそうな、体制VS個人みたいな演出なんですかね?と、そのような感じでした。
こんなん言ってますがとりあえずおもしろかったですよ!三億円事件の生き残りをバンバン殺していくあの人はどこでその銃を手に入れたの!とか、ツッコミどころ満載ですから!

渡辺大ピンポイントの感想で言うと、頭にタオル巻いてるところがいちばんよかったです(なにその感想)。あとラストのビジュアルはよかったなー。やっぱカッコいい!
小道具的な話をすると、もっとも印象深かったのは、元警官のホームレスにして事件の重要人物がケーブルマフラーとケーブル帽子のコーディネートで決めていたところが、絵面的におもしろかったですよ!って、どこを見てるんだって話ですな。

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ドラマ「八日目の蝉」三回目感想

「八日目の蝉」三回目を視聴。
薫がかわいいですねー。おなかいっぱいな気分です。今回でエンジェルホームを逃亡、ラストは夜の遊園地。

今回「おお!」と思ったのはその、エンジェルホームから逃亡するところです。その前に、希和子が薫にほのぼの絵本とか読んであげても「フーン」と思ってみてたんですよ(根性悪いな)だけど、急にエンジェルホームから逃げ出すことになり、希和子が薫を怒鳴りつけて言う台詞。
「静かにしなさい」「黙ってて」「歩きなさい!」
二人でほのぼの絵本タイムの時は、ぶっちゃけ、ああ、親子っぽいものを演出しているつもりなんだね、くらいにしか思わなかったんですが、希和子が大人の思惑丸出しで薫を怒鳴り飛ばし無理矢理歩かせようとするその時、不思議なことに、彼女ら二人は今までで一番親子に見えました。

おそらく希和子としては逆で、ワークの合間に手を振り合ったり、夜に絵本を読んであげたり…そういう時に「母と子の幸せ」みたいなものを感じていたのだと思います。
エンジェルホームから逃げる時は自分の都合で、犯罪者だから、ヤバくなったから次の場所へと逃げることしか考えてなかったんだと思います。だから、子供に対する気遣いをする余裕がまったくなかったのでしょう。
でも、実際には、小さな子供と一緒にいるというのはそういう時もあるのではないかなあ。
子供を怒鳴り飛ばすこともあるってほうが、「夜、ほのぼのと本を読んであげる時間が幸せでした」みたいなものよりも親子としてはリアルなものを感じました。
「歩きなさい!」って無理でしょー、あんな山道なのに(笑)と、端から見ていると分かるんだけど、希和子にはそんな余裕ないですよねえ。
怒鳴った後、ぐずる薫を見た時の希和子のなんともいえない表情がよかったです。単純に、ああ悪かったな、とかじゃないですよね、あの顔は。ままならない状況に直面した人間の顔だなーと。その表情がすごく良かったと思いました。

さて、今回の話はオリジナル部分があり、サライさんの過去、久美さんの子供…そういう色々な「母親」を描き出していたのだと思います。とても伝わってくるものがありました。ひとつひとつの台詞が、希和子の状況に被さってきて効果的だと思うんですよね。籍を抜いた子じゃあ小学校にも行けないわ、どうするの?とか。
久美さんの「ほんとの母親じゃないくせに」みたいな慟哭も、なまじ子供が新しい母に懐いているように見えるからこそなんだろうなあと。サライさんの過去は、あれはホントに映像で見せられると怖いです。ああいう過去を持つ彼女が「自分の子供だったら本当に可愛いと思ってるの?」と怒鳴るところが怖い。

そういえば、ドラマの希和子の不思議なところは、子供の実母(つまり不倫相手の奥さん)に関する感情がすっぽり抜け落ちたようになっているところです。自分が連れ去ってきた子供を「薫」と思い込む過程で、そこを都合良くそぎ落としているかのように、実母の存在を忘れているように見えるのです。
実際にはイヤなこと言われてイヤガラセもされたわけですから、不倫相手の奥さんを憎むこともあるんじゃないか?と思うんですが、奥さんの存在を思い出すと、薫が自分の子供でないと思い出しちゃうからなのかなあ?

次は小豆島ですよね。このドラマは本当に映像が綺麗だから楽しみです。

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ドラマ「八日目の蝉」二回目感想

「八日目の蝉」二回目を視聴。
今回、意表を突かれたのがエンゼルさんでした。公式サイトをまったく見ていなかったので、次回予告を見ててっきり高畑淳子が責任者なのかと思っていたら「エンゼルさんです」ですげー普通のおばちゃんが出てきちゃったよ!

これ、妙に怖かったです。高畑淳子演じるサライさんのようなコワい雰囲気の人から「貴方の財産は全部ここで使わせて貰うわ」とか言われたらいかにもあやしいではありませんか。フツーのおばちゃんな風情のあのエンゼルさんからいかにもおばちゃんぽく「みんなでお金を使うのよ」とか言われたら丸め込まれそうです。そこが怖い。

ところで、希和子が随分お金を持っているとエンゼルさんが言っている事や、「貴方は堕胎の経験があるわね?」と即バレしているところを見ると、あの組織からしてみると、希和子の正体は最初からある程度見えていたんですかね?組織の首脳部が新聞やら外界の情報に触れないはずがないし。

エンゼルさん側にそういう印象を受けるだけに、希和子の嘘がとても痛い。薫を産んで育てていこうと思った、だからそうした、彼女は「本当はそうしていればよかった」と思ったのでしょう。それは彼女なりに必死でそう思ったんでしょうが、本当はそんなものは嘘っぱちだと見抜いている人間が向こう側に居ることが見えると、希和子の行動の愚かさが余計クリアになるような気がします。

映像で見ると希和子ってホントにひどいことしてるなあと思ってしまいますね。原作でもやっている内容は変わらないんですがそういう感じではなかったんですよね。何故だろう。

原作は、とにかく希和子の愛情の深さは伝わってくるような気がしたんですが、ドラマは最初から「希和子の行動はひどいなあ」とダイレクトに思ってしまいます。なんか、非常に醒めた視線で見てしまうというか。
初回、不倫している時も、希和子は彼の言うとおり中絶したけど奥さんと彼が仲むつまじく歩いている…という姿を見てショックを受ける、という場面があったんですが、『だってあの男はもともとそんなしょうもない男なんだからしょうがないじゃん』とか、非常に突き放した感想しか浮かばない(苦笑)

でも、それ故に、今回のセミナーでの「(彼に)騙されていたのかも知れません」は非常に希和子らしいように思えました。いやー騙されてたんだよ!としか思えないんだけど。
いや、でも、あの男はだらしないダメな男なんだよ、と気づくことがなくここまで来たっていうことなのか。っていうか今の時点では「騙されていたのかも」と思うしかない、のかも。希和子は愛も子供も失ったと思っているわけで、その根底にあった「愛」が、しょうもない男の戯れ言だったなんて、失ったと思った「愛」が元々まがい物の一方通行なものだったなんて、そんなこと気づくわけにはいかないような。

そう考えると、ドラマの希和子の赤ちゃんへの執着は愛でもなんでもないのではないか?と、根本的なことを考えてしまいました。原作の希和子の状況を見ると、確かに、何もかも失ってあとは赤ちゃんしかいない、という感じがしたのですが、この期に及んで丈博さんに騙されていた、のかも…とか自己憐憫に浸っている希和子は、赤ちゃんを愛しているようには見えない。そこに赤ちゃんがいたから縋った、ということなんでしょうか。

でも、それは希和子にとって一方的に救いであっただけで、赤ちゃんにとってはいい迷惑ですよねえ?あの子だって、ふつーに両親の元で育っていたら普通に育ったでしょうに。子供は親を赦すかも知れないけど、子供にだって魂があるんだから、そこに至るまでに色々考えると思いますよ。なんというか、希和子は幸せかもしれないけど、赤ちゃんが可哀想。赤ちゃんはモノなんかじゃないのに。人が救われるためのツールなんかじゃないのに。その子には魂があって人生があるのに。
だって、その結果育った恵理菜は本当に不幸じゃないですか。それは誰のせいなんだと。丈博さんと奥さんと希和子のせいだよね?ってこれ、前も書いたなあ。

あんな雨に晒して、不便な思いをさせて、あれで赤ちゃんが病気にならないのは単なる御都合主義です。そういうところをすり抜けて希和子の行動を「愛」だと、ただ美しく描かれるのだとしたら、そこはあまり納得いかんです。なら最初からずぶ濡れの雨のシーンなんか、たとえ演出上でも撮らないで欲しい。

ところで今回のドラマの、
薫=恵理菜はお父さんが不倫していて、自分も、嫁が子供を産むから実家に帰っているような男と不倫している。
希和子自身はお母さんが不倫していて男と出て行って、自分は、子供を産む奥さんに向かって「彼と別れて下さい」と直談判しに行く。(※)
これは、連鎖している、ということなんでしょうかね?

(※)
これ、よくよく考えたらとんでもない発想ですよね。不倫相手に子供を中絶させて、奥さんに子供を産んで貰おうという男がいたら、そこにはまったく誠意がないと思うのですよ。
でも希和子は、「私と丈博さんには愛がある、だから奥さんの貴方は(今赤ちゃんが居るけど)丈博さんと別れて下さい」と、今赤ちゃんがお腹の中にいる人に向かって言う。それも自発的に電話して奥さん呼び出して直談判。実はこれ凄いよなーと後になって気づきました。

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仮面ライダーW・27話と28話

仮面ライダーWを2週分まとめて見ました。なんか凄いテンションだったので驚きましたよ!

翔太郎が照井さんの涙を見て無茶やらかす→照井さんが「バカなヤツ」的に無碍な扱い、でフィリップがあんなに怒ったのが結構驚きで。極初期は私見てなかったんですが、彼はあんなに感情的ではなかったですよね。「翔太郎が誰のせいでああなったと思ってるんだ!」とキレるフィリップを見て、ああ、フィリップは変わったんだなあ。
今回のドーパントを元に戻せるのは照井さんしか居ない、けどあんなヤツに頼むのはゴメンだ、と臍を曲げるのも、そんなこと言ってる場合じゃないんだけど、なんか可愛い(笑)ほんとにフィリップは人間らしく?変わったんですよねー。

さてドーパントになったお嬢さんは「自分が死んでも構わない」と照井さんに向かって言う。と、照井さんは「周りに悲しむ家族がいることを考えろ」と怒鳴る。その台詞は、翔太郎が照井さんに向かって投げかけた台詞だった…「俺が左と同じ事を」と愕然とする照井さん。フィリップはもう一度照井さんに会って照井さんをブン殴る。それは翔太郎に教わった仲直りの流儀なんだそうで。

この話、ダメージくらって倒れてた翔太郎が復活後、妙に打ち解けてる風情の照井さんとフィリップに「なんで仲良くなってんの?」と言い出すところが非常に可笑しい。なにそのよくわかんないジェラシー。いけすかない相手が自分の相棒と仲良くなっててちょっと面白くない、というのはあるかもしれないけど、女子高生とかじゃあるまいし、いい大人がそんな!(笑)

翔太郎としては自分の知らないところでなにかが変化していたのが面白くない、ということなのかなーと思ったんですが、実際にはそうじゃないんだよね。フィリップは翔太郎の為に怒り、翔太郎の教えてくれた流儀でもって照井さんをぶん殴った。照井さんは、翔太郎と自分が同じ考えだったことに気づき、宿敵との戦いよりもまずドーパントになった女性を元に戻すことを考える。

翔太郎は倒れていてその場には居ないんだけど、フィリップにとっても照井さんにとっても、翔太郎の存在感があって、彼らは翔太郎によって変わった部分があるというのがとてもよくわかる。なんだけど実は、翔太郎だけが気づいてないという構造が非常に面白いなあと思いました。翔太郎はあんまり変わってないですよね。彼はずっとそのままであるように思います。これから変わる…んだろうか。

一方で若菜の変調に直ぐに気づき、井坂さんを召還するパパも流石ですな。Wはホントに展開を出し惜しみしないっつーか次々色々な物を繰り出されてきて凄いですよ!

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ドラマ「八日目の蝉」初回・感想

「八日目の蝉」ドラマ初回を見ました。
全6回ということで、希和子さんの逃亡生活を描写しつつ、その時赤ちゃんだった女の子が育って今どうであるかも追いかける、という展開であるようです。
とりあえず初回すごくおもしろかった!
檀れいさん演じる希和子が秋山家へ忍び込み、赤ちゃんを見つめる顔の生気のなさが凄かったです。あれ、首を絞めて殺しちゃうところだったんですよね。そこから一転、抱き上げて逃げまどう展開に。さらっと色々なところで嘘をついてその場を切り開く希和子は、元々こんなことをする人じゃないでしょうにと思わされました。
初回の希和子は、友達の家から慌てて飛び出すところまで。原作既読なので展開知ってるんだけどどう来るか楽しみですよ。

で、これ、あかんぼがかわいいですねー。いやもうほんとうにかわいい。
しかし。あかんぼが猛烈にかわいいだけに、こんなかわいいあかんぼが大人に振り回されているのが可哀想でなりません。しかもあのあかんぼが育ったえりなちゃんが、ドラマで見ても、ぜんぜん幸せそうじゃないんだよね。彼女が今に至っても幸せそうじゃないのはあの三人(両親と希和子)のせいなんですよね。とても切ないです。

この話、丈博さんは判で押したようなダメな不倫男の典型だし、奥さんは子宮のエコー写真をファックスで送りつけるあたり「いくらなんでもそこまでするのか?」と思わされ、だからって希和子さんが「薫、私を許してくれますか?」と言ってみても、それはそれで希和子可哀想!と思えるわけでもありませんでした。なぜだろう…

あと、インパクトのあったシーンをちょっと列挙。
*ひさしぶりにたっかいホテル取って(本人達談)、希和子が丈博をふとももに乗っけて、丈博が陶酔っぽい表情で、希和子もしあわせそうに「こどもができたの」というシーンはなんか凄かった!その後どうなるか、見え透いているだけにいたたまれない。

*そのあとの場面では、同じホテルはホテルでも、打ってかわって安手の照明ないかにもなホテルなんですね。このコントラストが効いてるなー。

*土砂降りの雨の中をあかんぼを連れ出す(しかも生後六ヶ月ってことは2月だよね…?)って…演出上そうなのか?しかも部屋着だから寒そうです。なんか買ってあげて!

*小田原まで繰り出したところで「おお東海道線!」と思いました。原作ではあのお友達は事情を知っていて丈博さんをボロカスに言っていたような気がしますが、それも見たかった(笑)

そんなわけで、原作と違う?ところもあるんだと思いますが、初回非常に面白かったです。次も見ます!

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仮面ライダー17話/18話


仮面ライダーをちまちまと消化しています。おもしろいんだけど設定がおかしい。毎回変だよ!先週分はこんなでした。

17話 「リングの死闘 倒せ! ピラザウルス」
ショッカーがプロレスラーの強靱な肉体を改造人間に。(なんでも、毒ガスを噴射する改造人間なので、改造の素体(?)が強くないと自分で毒ガスにやられてしまうらしい)

プロレスラーのタイトル戦で毒ガステロ計画。タイトル戦には、日本の政財界の要人が一同に集まって観戦するので、その会場で毒ガスを噴射すれば日本は大混乱!ショッカーが日本を掌握!

ってプロレスに日本の政財界の要人が集まるのかよ!一人二人ならいいけどなにその設定!(しかもセットの会場が大変しょぼいのでVIP席などどこにあるのか)
いや、普通に国会議事堂とか襲撃すればいいじゃないか…ショッカーの考えることはよくわかりません。

18話 「化石男ヒトデンジャー」
ショッカーが山の中に秘密基地を造る。基地の番人となる怪人は、ヒトデの化石を怪人に改造したヒトデンジャー。日本を破壊するためのミサイルを製造するショッカーの野望を打ち砕けるか!

「プロレス観戦に日本の政財界の要人が一同に介する」みたいなオモシロさはないですが、まず、パンピーが行楽やらハイキングに来まくる手近な山に分かりやすく基地を作るなと。もっと隠れてやれよ!
しかも番人は悪目立ちする真っ赤なヒトデ怪人です。もう、ライダーに見つけてくれと言わんばかりです。
確かに、ショッカーとしてはライダーを倒すことまで織り込み済みだから見つかってもいいってことなのかもしれません。でも根本的に、もっと山深くで見つからないようにやればいいだろうと思うんですよ。その脇の甘さがショッカー日本支部のヘボいところなのではないかと思います。

なんかショッカーはあくどいんだかバカなんだかよくわかりません。
どっちかというと、ありあまるリソースをくだらん作戦に費やしているような気がする。そのくだらなさが子供向け番組であり、こういうものを大人になってもう一度見ると「いや、その設定ないから!バカだから!」という楽しみがある…んだろうか。
ふと、アニメの悪役ってそんなものすごい悪いこともしないでギャグっぽいので、作戦がバカでも世界観として統一性があるんではないかと思いました。
なまじショッカーは怖そうで悪そうなことをやっているだけに、作戦面でのバカっぽさがツッコミどころとしてとても楽しいです。

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「仁義なき戦い」

10月にCSで放映された「仁義なき戦い」をやっと見ました。
菅原文太というとNHKドラマの印象が強く、最初に「菅原文太だ」と認識したのはそもそもが「武蔵坊弁慶」の源頼朝でした。あと、CSで見た「獅子の時代」の主人公の銑さんとか。最近のでは「ハゲタカ」ですね。

というわけで他にもジャンルを広げようぜ!と思い立った折にCSで「仁義なき戦い」が放映されるらしいので録画するだけ録画しておきました。まあそれをやっと一作見たわけですね。

しかし、ながら見していたせいか話が分からない(笑)出てくる人がバンバン死んでいくので誰が誰なのかも分からないよ!という状態に陥ったので、ちょこちょこ見直しながら見進めて行きました。でも結局、松方弘樹と梅宮辰夫以外はなんかよくわからないまま死んじゃったよ!最初からながら見するなという。

という有様だったんですが、これは逆に言うと話という話はないんだなと途中で気づきました。つまりこれは皆がガンガン死んじゃう話なんだよな?と途中で気づきまして、気づいたら山守組長の虜になっていました。
ヘタレオヤジに見えて実は黒くない?と思いながら見ていたら、本当に黒い人でした。でもヘタレっぽさが堂に入っていて、実際に脅されてて不甲斐ない。
とても良いです。不甲斐なくヘタレなのも真実であり、不屈で偉そうなのも真実。これが素晴らしいです。もう山守組長に釘付けですよ私は!

このシリーズは前の話で死んじゃった役の俳優さんが違う役で登場するらしいですが、山守組長は不変らしい。違う組長も見たいので違う話も見ようと思います!(そもそも文太を見ようと思っていたのに趣旨が変わっていますが、いやいや広能さんも問答無用にカッコイイよね)
しかしその前に余りにも誰が出てるんだか分からないのでもういっぺん見ようと思います…

家人に「これ見るんだ!」とワクワク録画報告していたら「血がバンバン飛び散るから女性向けじゃないよ」と忠告されたのですが、べつに指が飛ぶシーンが映るわけじゃないしねえ。こういうものだと思うと、それほどでも。
むしろちょっと前に見た「黄金の日日」の善住坊鋸引きとか仮面ライダーの初期気持ち悪いショッカー部下の方が怖かったです。
どっちかっていうと、気持ち悪いものは想像させて気持ち悪いとか、直接的でない怖さのほうがクルなあと思いました。

あと、この映画のメインテーマですが、これだけはいろんなところでいっぱい流れているのを聞いていまして。この映画でも人が死ぬとメインテーマがかかるわけですが、所謂、パロディを先に見ちゃってから本家を見るという不思議な状態になりました。
やりつくされたパロディを先に見てから漸く本家を見るという点では初期仮面ライダーもいっしょで、本郷猛がショッカーに掴まって改造されるシーン、あのパロディも世の中に氾濫していますよね。
むかしのを見るとそういうポイントもあるのかと思いました。

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仮面ライダー(初代)を見ていて…

2号編というのに突入しました。
分かりやすい変身ポーズ、突如投入された女子キャラ、敵キャラのおどろおどろしい造型は変更され、主人公の変更に伴い主役キャラも明るくなってみました。凄い路線変更だ…!ジャ○プのようです。なんかこう、急にバトルものになる奴みたいな感じで。
思えば極初期のは、勿論面白いのは面白いんですが、どうも子供向け?という部分が多々あり、ぶっちゃけ掲載誌を間違えたまんがみたいな印象があり、ほんとにこれ子供向け番組だったの?!と首をひねっていたのですが、2号編というのはとてもキャッチャーな印象です。なんかこう、世代を超えた安心感があるような。

まあそんな感じに拝見していた仮面ライダー。
とある回のショッカーさんの計画は、サボテンの花の形状の爆弾による大規模テロ。
計画の第1段階として、日本のどこそこダムを破壊し、そのダムの下流に位置するローカルな一都市を占拠、ここを拠点にして日本を征服するそうです。
……いや、そんな交通の要衝でもなんでもないローカルな都市を拠点にしてどうすると……
最初から首都圏を制圧しろよ!意味がわかんないよショッカー日本支部!
世界規模で活躍してるらしい悪の組織なのになんでそんなやってることがしょぼいの!

と、笑いました。
良くある「なんで悪の組織はわざわざ日本の一地方だけ狙うんですか」的なお約束については、ショッカーは「日本支部がある」「仮面ライダーを打倒する必要がある」というお題目を以て必然性を維持していると思います。
でも計画がなんか微妙にしょぼいです。設定が大仰なので余計しょぼく感じられました。おもしろいけど。

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仮面ライダー(初代)

東映チャンネルを契約したのですが、同チャンネルで「仮面ライダー」ほんとの初代が今月から放映されているので見てみました。

だんなは仮面ライダーが好きで、リアルタイムで初代を見ていたらしく(V3まで見ていたらしい)いまやっている奴を見るとバイクがしょぼいとかなんで武器使うんだとか色々言っています。仮面ライダーって名前がついてなきゃいいらしいんですが、同じ名前でまったく違うモノが映っているとなにか釈然としないらしい。そんな時初代仮面ライダーが放映とな!ではどんなものか見てみよう、と思って録画して視聴しました。

えーと、非常に怖いです。っていうか敵が気持ち悪いよ!怪奇モノみたいだよ!
ショッカーというのが世界征服を企む組織で、改造人間を作り出してはショッカーのために働かせているのですが、この戦闘員がとても気持ち悪くてコワいです。なんかねー、全身赤いタイツな上に目の上に赤いペイントして不気味な声出して襲ってきたりするんですよ。ショッカーの科学者たちもみんな目の上に赤いペイントして白衣着てるんですよ。女性戦闘員も網タイツでレオタードなんですけど、それで色気があるかっていうと、無表情な女性の軍団が不気味な声出して襲ってくるので恐怖が先に立ちます。

あと、ショッカーに消された一般人や、やられた戦闘員が死体もなく消えてしまうところが恐怖です。小さな血の溜まりみたいになって消滅してしまうんですが、いやーコワいですねー。こんなものを子供向けとして流していたのか…と、軽く衝撃を受けました。
だんなが覚えているのはこっちではなく、二号ライダーが出てきて変身!とやっている時のもののようで、コレを見て「ショッカーの戦闘員が日本語を喋っているのが驚きだ」と言っていました。レアものってやつですか?

話はめちゃくちゃで面白いんですが、続けてみると悪酔いしそうですので、帯放送で月~金とかでなくてよかった…週一で二話放映なのでちまちま見ようと思います。

というわけで東映チャンネルで「仮面ライダー」を見たり時代劇専門チャンネルで「黄金の日日」を見ていたりするので地上波はニチアサキッズとNHK教育テレビしか見ていないという状況に。あ、銀魂があったか。

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「新幹線大爆破」

CSでやってたので見ました。もうそろそろ新幹線ならなんでもいいらしい。とてもネタバレな感想です。

これは高倉健さん主演の映画で、「新幹線に爆弾を仕掛けた。時速80キロより下に落ちたら爆発する」という脅迫があり、新幹線が止まれなくなってしまった!という内容です。キャストは猛烈に豪華で、ちょっと北海道で工場の人が出てくるとそれが田中那衛だったり、猛烈に役立たずの警察なのに警察のエラい人が丹波哲郎だったりします。爆弾テロを仕掛けるのは倒産した下請工場の元社長(これが健さん)あと、集団就職にあぶれていろいろうまくいかないらしい若者、革命家崩れのダイナマイト持ち青年の三人。

新幹線を止めちゃいけない、80キロ以下に落としちゃいけない!という条件で数々の障害を乗り越え、ついには自力で爆弾を解除する国鉄サイドは非常にかっこいいですね。乗ってる乗客もパニックになっても耐えてるし、この状況で見事に新幹線の安全な運行を遂行して見せた当該ひかりのスタッフは凄いです。

一方でまったく地に足がついてないのが犯人グループで、彼らは「この事件が成功して金が手に入ったらどうする」と語り合い、ハーレーで世界中を走りたいとか、革命の成功した国へ行って人間への信頼を取り戻したいとか、とりあえずブラジルに行きたいとか、まったく現実味のない夢を語る。うわのそらで夢見がちなこのシーンは、とても印象的でした。

夢見がちなんだけど、とても冷たい。健さん演じる犯行グループの主犯・沖田に顕著なんですが、彼らは本当に、自分たちが爆弾を仕掛けたひかりの乗客なんか知ったことじゃないという感じです。でも、彼らは自分たちの仲間が死ぬと嘆き悲しむのですよ。こんなに夢見がちで現実感がない境地に至ってしまったから、まったく関係のないひかりの1500人を人質にするなどという倫理観が完全に吹っ飛んだ犯行をやっちゃうんだなーと。

新幹線のピンチを回避するために努力を重ねる国鉄サイド、仲間には優しいのに冷酷な犯行をやってしまう犯人グループに比して、とんでもなく間抜けなのが警察サイドです。犯人グループをいちいち取り逃がし、うかつな捜査で事件解決を遅らせ、最後までまともに機能していない警察は映画を便利に動かすための間抜けな駒になっているような。犯人がかっこいいのは、犯人が知的だからというよりも、犯人(というか、端的に言って健さん)をかっこよく見せるために警察を無能な存在として貶めている構造になっていると思います。

そこでひとつ気になるのが、沖田の別れた奥さんの扱いです。
彼女は、別れてもなお沖田を愛しており、警察に売るということができない。写真はないと突っぱね、国外逃亡を図る沖田を捕らえるため警察が彼女を空港に連れて行って顔を確かめてほしいと言っても無言を貫き沖田を逃がそうとする。

この展開が非常にひっかかりまして。そもそも沖田はもともと会社の社長だったんだし、親類だっているわけだし、写真はともかく似顔絵を描かせればいいでしょう、と言いたい。いや、この映画の警察はボンクラ揃いだからそうしないのか?
あともうひとつ、この奥さんは結局、別れただんなを逃がすためならひかりに乗ってる1500人が爆弾で吹っ飛ぼうがかまわない、というスタンスなんですかね。そこがよくわからないのです。
当該ひかりの爆弾は国鉄の努力によって解除されるんですが、沖田逮捕のために報道規制が敷かれているので、一般人の奥さんはひかりが助かったことを知らないはず。ということは、「ひかりは助かったんだから、だんなには逃げてほしい」という発想にはならないはず。
この映画の警察は「奥さんに写真がもらえないから沖田の顔がぜんぜんわからないよ」というレベルの無能ぶりなので、奥さんは警官同士の会話を聞いていてひかりが助かったことを知ってしまったとか?そうなると筋が通るような。

いや、この映画のクライマックスは「空港で沖田が家族と無言の再会を果たす」場面にあるのは明白だと思いますので、そこを演出するためには警察は沖田の写真を手に持ってて、空港のカウンターに現れた沖田を逮捕したりしちゃいかんと思うのですよ。
でも、そこまでの展開でひたすらボンクラな捜査で犯人を逃がし続けた挙句、爆弾解除の図面が保管されていた喫茶店が燃えちゃったよそんなバカな!みたいな御都合主義丸出しの筋立てを見せられると、最後の感動的な場面も非常に作為的に感じるといいますか…

なんかぼろくそ言ってますが、筋立てはともかく、新幹線まわりでは、ビュッフェがあったりコックさんがいたり新幹線の公衆電話に人が殺到したりなにもかもが懐かしい感じです。そういえば映画に登場するテレビがソニーでした。

あと、この映画には関係ないんですが、「レディ・ジョーカー」の映画で犯行グループのリーダーを演じたのが渡哲也だったのですね。映画のパンフレットには、最初氏には誘拐される会社社長役のオファーが来ていたが、反抗グループのリーダーをやりたいと渡哲也のほうから申し出があった、とかそういうことが書かれていまして。

そういえば「レディ・ジョーカー」もいろいろ行き詰った人たちが集まって企業を脅迫して大金を手にしようとする話でしたね。じゃあハーレー青年がヨウちゃんで革命家崩れが高さんで沖田社長が物井さんだね!と、勝手に妄想。

あと、これ現代ならどうなの?最新型のぞみ車両がノンストップで車内は携帯で実況中継状態だよなーと思ったんですが、考えてみれば現在のぞみは品川駅全停車なのでこの映画の設定成り立ちませんね。取引のしようがない。

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