« 銀行仕置人―池井戸潤 | Main | フレッシュプリキュア!のキュアドール »

森に眠る魚

角田光代さんの「森に眠る魚」を読了。

東京都心の文教地区、とある幼稚園ママグループはライターの取材をきっかけに小学校受験にのめりこんでいく…というストーリーです。読み終わって、実際に起こった事件をモチーフにして書かれた小説だということに気付きました(もっと早く気付けヨ)角田光代さんは「八日目の蝉」もそうでしたけどそういうジャンルを好まれるのですかね。

女性どうしの距離感というか女子グループの怖さみたいなものを読んでいて味わえました(笑)こ、これはこわいな!こんな怖いものをさらさら書いているあたり、角田光代さんという人はほんとうにいじわるだなあと思いました。女性のイタさというものをあますところなく表現するよね?

小説全体の感想としては、これは母親になった女性の視点なんだけど、最終的には家族の物語になっているなという感じです。母親は「子供の未来の可能性を広げるトカナントカ」とお題目を掲げて、別にこども自身のためとかでなく、ただ単に今自分がそれをやってみたいから小学校受験をさせるわけですよ。
しかし、こどもというのは親のやりたいことを具現化するための存在ではなく一個の個人なのです。その、「母親の思い込み」というものを、子供なりのやりかたでばきっと砕いてしまう。
だけど砕かれてみて家族のなかで初めてお父さんがお父さんとしての役割を果たし、彼女らは自分たちが家族であることを確認するのです。こどもはこどもであり、しかしひとりの人格であると痛烈に思い知らされました。
そしていちばん子供らしい子供がなんだかうまくいっちゃうあたり、そういうものかもしれないとも思ってみたり。非常に興味深く面白い話でした。

|

« 銀行仕置人―池井戸潤 | Main | フレッシュプリキュア!のキュアドール »

「読んだ本」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/38645/44097617

Listed below are links to weblogs that reference 森に眠る魚:

« 銀行仕置人―池井戸潤 | Main | フレッシュプリキュア!のキュアドール »