読書感想文2/「子盗り」
子盗り…はずいぶん前に読んだんですが。
旧家に嫁ぎ、子供が産まれないで悩む妻は、思い詰めて妊娠したフリをする。追いつめられた夫婦は産婦人科病院から新生児を盗み出そうと計画する…
という話なんですが。複数の視点で複数の物語が交錯するもので、あ、あれ?さっきのどうなったの?と思わせたり、オチの部分がこう来ると思っていたら意外だったり、ストーリー的に結構引き込まれるものがありました。
あと、主人公の子供がなかなか出来なかった奥さん…なんですが、いざ子供が手元に来てみると、まだ食べられないのにベビーフードが気になって仕方なかったり、○ヶ月から~みたいな商品チェックしてみたり、そういうところが非常にありそうでリアルな印象。作中に「これは子供の食いつきがよかったおすすめベビーフード!」としてほうれんそうとビーフのすりつぶし、という瓶詰めのベビーフードが出てきます。ちょっと見てみたい。
「八日目の蝉」を新聞連載で読んだので同じような状況の話を見つけて読んでみたわけですが、なかなか面白かったです。
うん、最後のオチは大変びっくりしました。しかしこういう、結局は子供がかわいそうな話をどうまとめるのかな~と思わせて、わりと状況的に収まっているのでそれもびっくり。
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Comments
ブログ再開されてたですか!嬉しいですー!!
この本おもろそうで興味ありです!今度読んでみますね。
Posted by: まりや | February 21, 2007 01:19 PM
ご来訪ありがとうございます!
そんなわけで再開してみました。
「子盗り」面白いですよ。どこが面白いのか言ってしまうと壮大にネタを割ってしまうので書けないのですが、よくできたサスペンスモノだと思いますので、是非読んでください~
Posted by: みなみ | February 21, 2007 11:42 PM