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ローレライ×ジパング

とんでもなく止めておりました…要するに会社で暇を見計らって下書きしていると…あわわ。


勝浦へ遊びに行ってきたのですが、宿泊先に「ジパング」が揃っていて読んでしまいました。「第二次世界大戦にタイムスリップ!」しか知らなかったのですが、キャラ造形がびっくりするほど海江田&深町ラインでびっくり。

というか草加を見て、ローレライの浅倉と同じ系統だねえと思ってしまいました。いや、浅倉が草加と同系統というところなのか。その順番はさておき、草加と浅倉の共通点。
「戦後史を知る神の視点から日本を変えようとしているカリスマ系の魅力を持つ軍人」とゆーところで。
草加は「みらい」の中で戦後史を読んで勉強するのですが、浅倉は、作家福井晴敏氏が最初から戦後政治を総括した概念で作り上げているから、戦後の姿を見据えているというか、見通している立場ですよね。ので、

*草加は書物から史実を学んだ
*浅倉は戦後の日本のメッセージを送りたい(のかもしれない)作家の投影

というわけで、本来知らないはずの道筋を知っている。
でもって二人とも、自分の作戦に人を引きずりこむ達人らしい(笑)それをカリスマというのか。

というわけで似てるよなーと思ったわけですが、違うのは、福井作品には深町がいないっつーことではないかと思います。深町って言っても、「ジパング」では角松洋介なんだけど…あだちヒロインはみんな南ちゃんで主人公がタッちゃんであるように、海江田には深町がいるように草加には角松がいるようなので、いっそ深町で通してしまいます。すいません私深町さんが好きなんです。
だって可哀想じゃないですか!
こんなカンジで。

ちょっと護衛のつもりで行って
いつの間にやら交戦状態
気がつきゃ巻き添え食らって沈む
これじゃ立場があるわけないよ
あ、わかっちゃいるけどやめられない♪

…そのように好きなもので(ひでえ)、文字通り死んでも草加を殺せない角松を見て本筋の面白さとは別のところで感動してしまいました。深町は一生海江田を殺せないのね。第二次大戦までタイムスリップしても偶然拾っちゃって、こいつ許せねえ殺してやるって銃突きつけても引き金を引けない。

というわけで、海江田&深町の別バージョンが草加&角松であるわけですが、草加には角松という深町的な人が存在する。でも、ローレライ浅倉には深町さんがいないわけです。

…そんなの書いてる人が違うから当たり前なんですが、これは結構巨大な差ではないかと。草加は世界を自分の手で動かそうとする人だけど、角松という圧倒的な他者を抱えている。
神の如き視点で、今あるものを捻じ曲げようとする存在に対して、角松はほとんど本能的にそれを忌避しようとする。だけど角松のすごいところは、「絶対許せない」と思っている草加を、絶好の好機にあっても殺せないところです。(俺は草加に惹かれているのかみたいに自己懐疑してますが)角松は草加が評したように、生きるもの全てに対して大いなる愛情を持つ。たとえその相手が、絶対許せない草加であったとしても。だから草加は角松を心に抱えている。

浅倉や、浅倉のプロトタイプであるらしい東馬@Twelveは、心に他人を抱えていない。
他人のことばは彼にも降りかかるけれども、彼らは自分しか見ていない。「日本を変えたい」と、ただ唱えるだけだから。
国という大きなモノに対しての思いはあるけど、彼の思考を真っ向から受け止めて、彼に対して心に響く答えを返す他者はいない。それは真っ向からの反対意見であるけれども、角松は草加を許さないけれども、草加に呑まれない角松は、ある意味誰よりも草加を真っ向から見据えている。

「日本をどうにかしたい」というのは浅倉も草加も一緒。
第二次大戦の結果を知った神の視点を以て日本の未来を変えようとするのは一緒。
(浅倉と草加は方向性が真逆だけど)
だけどどちらが人として幸福であるのかという問題に落とし込んでしまうと、ただ一人饒舌に語る孤独な浅倉よりは、誰よりも暖かい角松に「お前だけは許せない」と言われ続ける草加のほうがいいんじゃないかなー、と思いました。

え、そういう問題じゃない?(笑)
つーか福井作品のカリスマ軍人系キャラも勿論中年オヤジに反論されるんだけど、なんか実りある会話になってないじゃないですか。福井発デンパ系キャラは毎回突拍子もなく「日本を変えたい!」ってトンデモ兵器片手に携え日本を脅迫しに来るだけなんだよね。人の話聞いてないったらありゃしない(爆)

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