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ヅカでベルばらをやるらしい。

宝塚でベルばらをやるそうです。旦那様は以前「宝塚は1年中ベルばらをやっているのかと思っていたよ」と言っていましたが、当分やらないと思っていたけど、またやるのか。
やるのかあと思うと今までの全てが練習に見えてくるのがタカラヅカの恐ろしさです。
かのへなちょこ作品「望郷」は、マジでベルばらの練習でした。
たかこ海人、剣の舞。
たかこ海人、お付きと一緒に海岸で二人でたたずむ場面なんかフェルゼンが馬車に乗る手前です。
そしてロシア宮廷に名を借りて豪華衣装を着込む生徒さん。
何故?!何故こんなつまらん作品をやるのだあ!と見た当時は思いましたが、なるほど練習だったらしい。ならばあのシーンもあのシーンも練習だったのか。なるほど。

というわけで、星版もいまから練習しています。
長安はまんまですね。「貴妃-!!」が「王妃さまー!」になったらそのまんまです。
なるほど、あれは練習だったのか。まさかベルばらやるとは思わなかったから「あら、楊貴妃はアントワネット様みたいなラストね。檀ちゃん凛々しいわ」とか思ってのどかに見ていたのに、練習だったんですか。まさかあんなまんまのシーンで練習だと思うわけないじゃないですかー。でも甘かった。今までの練習だって、まんまだったものね。

見てないけど(だって東京来なかったんですもの)「永遠の祈り」ももしかしてなんかの練習だったのか?!侮りがたし歌劇団。

雪の「バッカスと呼ばれた男」も練習だったんだと思っています。だってタニーだし。でも、雪ベルばらはなくなったので、あれは練習でなくて本公演だったのです、きっと。エリザなんかもっと分かり易い話で、すみれ様刻の霊は見るからに彼女が遠からずトップになりトート閣下を務める練習だった。ルードヴィッヒは”ミルク”を思わせる場面があった。
おいおい本公演で練習すんなよ、とはいつも思いますが、おかげで本公演でなんか見ると「ここここれはなんの練習?!」って思っちゃうんだよな(笑)

というわけでわたるフェルゼン。それはそれで楽しみです。似合うぞ、きっと。
フェルゼン編のフェルゼンは一歩間違うと(いや、間違えなくても)勘違い自己陶酔野郎です。
メルシー伯爵がフェルゼンに「身を引いてくれ」という場面。王妃の名誉のために身を引いてください、と誠意を持って懇願するメルシー伯に対して、フェルゼンの回答ときたらもう。皆王妃様の立場のことしか言わず、あの方の孤独なお心を慰めてさしあげようとしないのだとか言ってます。で、メルシー伯だって、王妃の立場という点でしかモノを言ってないというのです。つまり、王妃様のお心を真に考えているのはこの私なのだとかのたまうのです。

えええええ?!だってメルシー伯だって多分恥をしのんで訪ねてきたのよ。立派な王妃になることを願ってオーストリアからくっついてきたメルシー伯爵は、アントワネット様の宮廷内の唯一の味方と言ってもいい人。そんな人の誠意をばっさり切ろうとしやがりましたよ、この男は。

でもメルシー伯爵は食い下がる。王妃さまの名誉を守るために身を引くのが真実の愛ではありませんか!いいぞーもっと言ってやれ。フェルゼンのはタダの自己陶酔だ。目の前の他人を貶めるような失礼な物言いをして、自分の愛だけが真実だなんて言いやがる勘違い野郎になんざ負けるな!

メルシー伯もフェルゼンも、立場は違えど、本気で王妃を思いやっているのです。その、本気で王妃を思いやっている人が、「ナニやったって王妃が王妃であることには変わりないんだから、立場を考えて本当に彼女のためになることをしろ」と言います。それはそのとおりなのですよ。
こんなまともなことを言う人に、「だけどボクは王妃を愛してる、ボクだけが彼女の気持ちをわかってあげられるんだ、だから離れない!」とか言い出したらどうでしょう?バカ言うなスウェーデンに帰れ!と思いませんか?

でも、さすがにフェルゼンは帰ります。まあ当然ですな。
しかしこれ、いいのか。真っ当なことを言うメルシー(サブキャラ)に説教されて、我侭に基づいた持論を引っ込めるフェルゼン(主人公)。でも、作中ではフェルゼンは「わたしはまちがっていた」とか言わないんだよなあ。困ったさんです。

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