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舞人の正義とジョーの変化


「愛の翼に勇気を込めて、まわせ正義の大車輪!勇者特急マイトカイザー!ご期待通りにただ今到着!」

という舞人の名乗り文句マイトカイザーバージョン、ジョーが聞いてたのは「マイトカイザー」という固体識別に必要な名前だけだったようです。ま、後はなんでもいいわな(笑)
というわけでちばテレビの再放送で見た時はこのあたりから見たのですが(「勇者特急調査指令」からだけど)その時はジョーさんについて、

1.ハンドルでロボットを運転するオモシロい人
2.地球の危機を目の前にして舞人にガチンコ勝負を挑む場を読めない困った人

という認識でした。ハンドル操作は考えてみたらウォルフガングの趣味ですか?地球の危機を目の前にしても勝負したがるのはいつ見ても困った人ですが、前から見てるとジョーはそんな人かもしんない。結構ジャマされてますからね、舞人との勝負。あそこで「なんだと!わかった」と引くのも間抜けかもしれない。ほら、舞人の発言をあまりマジに受け取ってなかったのかもしれないし。とか思いながらもういっぺんGマイトガイン初登場の回を見ましたが、やはりジョーの行動には眩暈がしました(苦笑)
いや、こっちは隕石が~とか知ってるから「なにこの人」なんだけど、ジョーにしてみれば、舞人が逃げたようにしか見えないから、舞人を見つけて再度バトルをっていうのは分かるんですけど。そのために舞人もちゃんと、事情をかいつまんで分かりやすく説明しておりますしね。
でも、舞人がちゃんと事情を話した後の対応はやっぱ眩暈がするなあ。ま、ほんとに、隕石言われても知らねーよだったんでしょうけど。しかしやはり。なんていうかジョーってば…そういえばジョーが人の話を聞いたのはこれがはじめてじゃないのか?(爆)


ところで正義が勝つか強いものが勝つのか、そりゃ強いものが勝つわけです(ミもフタもない)
飛龍から轟龍への性能アップ、マイトガインからマイトカイザー、そしてグレートマイトガインへのパワーアップ。性能的には青戸工場VSウォルフガング博士、パイロットの腕としてはジョーVS舞人。ジョーは正規軍で「エース」の称号を貰えるような凄腕なのでこりゃジョーの方が上。っていうかこの条件でジョーが舞人に負けたら可哀想すぎるよなあ。正規軍出身者VS社長業との掛け持ちパイロット、ですから。そりゃジョーの腕が上で当然なところだと思います。しかし、パイロットの熟練した技術によってライバルに勝つってゆーのはどっちかっていうと主人公のすることじゃないのか?(笑)

ジョーは舞人が正義正義言うのがキライなんだと思うのですが、舞人だって真剣ですよね。ただ本質的に派手好きでナチュラルに自己顕示欲が強いので(でなきゃあんな名乗り文句がいっぱいあるもんかい)、派手好きの金持ちが正義の味方ごっこをしているように見えるかもしれない。
というか、実際そのとおりかもしれない…っていうかまさにそのとおり?

舞人は「金も懸けるが命も懸ける」人なので、実際に何度も怪我してもめげない。だけどあの熱血バトル性格でも普段はナチュラルに金持ち感覚でぶっ飛びすぎていたりして、そーゆー落差があるところが面白いなあと思います。華麗なる社長生活にはそんなリアリティがあるわけでは当然ないですが(アニメだし)でも華麗なる社長生活部分に舞人のキャラがちょこちょこ見えるので、やっぱこれも「日常を描く」勇者シリーズなんだなーと思いました。あんな日常は通常の日常生活とはかけ離れているにもほどがありますが、そこはそれ、最近テレビで放映されている「富豪刑事」とノリは一緒で。じぶん家経営のフランスのボルドーワインを安物と言い切る「富豪刑事」ヒロイン美和子さん。でも「カッ飛んだ金持ちのぶっ飛び金持ち感覚」のディテールをボルドーワインとか使って示されるとネタとして面白いのです(というわけで「富豪刑事」好きです)

舞人は特に正義について葛藤しないですよね。(少なくとも本質的な懐疑はない)マイトガインという作品を通じて変わったのは、舞人よりジョーであるような気がします。最初はクールなライバル。かと思いきや、彼は舞人が正義を信条とすることを嫌い、舞人につっかかった。けれどそのうち判明したジョーの過去。実は、お父さんを殺されたという。ああ、それじゃ正義もなにもないよね。さて、ジョーのお父さんと舞人のお父さんを殺したのは同じ相手。というわけでジョーは、舞人に対してつっかかることをやめる。もっと大事な問題が出てきたから。ラスボスの登場にあたっては彼なりのポジションで、主人公の引き立て役って感じでもなく(エグゼブ倒したのジョーだし)ラストシーンの結婚式では陰で舞人の結婚を祝福(しない人は結婚式を見に来ません)
主役の精神的立ち位置に変化がない場合、一方で激変するキャラがいるのかも。と思いました。まー誰も彼も成長したり変化しないんじゃ1年もやるアニメなのにつまんないですしね。

あ、なんか全然まとまってない。えーと。
正義正義言われるとうるさいなあとか萎えるなあとか実は私は思う性質なんですが(ひねくれ者)、舞人を見ているとそーとは思いません。舞人は心根は心底正義の味方だけど、正義の味方ごっこをやりたいんじゃないかな、と思わせるものがある。派手な名乗り文句の数々とか、そもそも登場するたびに名乗りを上げてみたり、全般的にハッタリを効かせた演出方法は、「正義の味方」を演じる人間の態度なわけです。正義の味方ごっこは子供がすることになるか、あるいは偽善的になりそうな危うさもありますが、舞人は思い切りマジ。自分が正義の味方であることについて、心に一点の曇りもない。ごっこなんだけど思いっきり真剣に正義の味方ごっこをやっている。怪我してもビビらないし何度でも立ち上がる。何度痛い目見ても怪我してもめげない点で、舞人は己の真剣さを証明しているわけだと思います。

いっぽう、舞人の「正義の味方ごっこ」は、明らかに金持ちの道楽なわけです。だって、金も懸けるが命も懸ける、なんですから。大富豪がありえないほどの私財を投じて正義の味方ごっこ、しかもパイロットはじぶん。しかも構造的にじぶんしか活躍しないようになってるし(自分以外は人間のパイロットがいないし、自分が乗ってるロボットが圧倒的に強い)金持ちの道楽で本人超大真面目に正義の味方ごっこをやってる。
この設定結構面白いなあと思いました。どちらが抜けても(※金持ちの道楽でなかったら遊び心がないし、金持ちの道楽なだけでマジじゃなかったらどうしようもないわけで)個人的にはつまらないものになったと思うんですが、どっちも兼ね備えているので、そのへんが面白いと思いました。

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