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December 2004

「徳川綱吉 イヌと呼ばれた男」(感想)


ストーリーは、ツッコミどころ満載です。
違う失脚じゃない!吉保は失脚したわけじゃないよ!見事に身を引いただけです!とか
時系列は意図的に無視しているかと思われますがね。
吉良邸の現場検証に来る綱吉&柳沢とか。
そもそも江戸の遊郭で遊び惚ける大石殿を説得に来る綱吉とか。
(江戸では遊んでないけど京都まではワープできないよなあという二重のツッコミどころ)
側室と二人、夜の江戸に馬に乗って出かけちゃう綱吉っていうのは、常軌を逸しすぎているので、もはや突っ込んじゃいけないところなのでしょう。


でも「忠臣蔵というテキストの中では迂闊にアホにできない」内匠頭が、ものの見事に癇癪キレまくり殿様だったのは非常にナイス。

綱吉については、あらすじの項で書きましたが、これ「いいひと。」を時代劇でやろうって既定路線があるわけですよね?別に綱吉に新しいイメージを加えたいわけじゃなくて、綱吉を「いいひと。」バージョンにしたいわけですよね?
うーん、最初から「いいひと。」にするとかじゃなくて、もっと別のオリジナルな綱吉像を造って欲しかったなあ。

申し訳ないですが、この話の綱吉は、「空回りする理想家」というよりは「ただ単にアタマの回らない愚鈍な馬鹿」という印象です。や、明らかに言い過ぎですが。そうじゃなく思ってる方もたくさんいると思いますが。
でもこんなの空回りしてて当たり前だし。だからどうなんだ…空回りしてしまいましたという話だとしても、こんな人空回りしたって当たり前じゃないですかと思っちゃう。

なにが違うと思うって、新しい綱吉と称してこういうものになったのは、綱吉を再構築した結果こうなったのではなくて、ただ単にキャストの既存のイメージに合わせた人物像を借りてきて、そこに事象をつじつまが合うようにはめ込んでいるからなわけで。
そこがこのドラマのヤなところです。あまり真面目に言うものでもない?でも面白いところもあるし、新鮮だしいいところもあるのに、と思っちゃうんですよー。

だってそういうのは、制作する人びとの立場としてはとても手を抜いたものだと思うし、再評価って言ったって根本が手抜きじゃないですかとも厳しいことを思ってしまうし、コンセプトは悪くないのになあ、もったいないなあ…

ワルモノ然としていない柳沢吉保とか、ブチ切れ内匠頭といい、今までにないイメージでいいものを作っていると思うのに、肝心の主人公が借り物でミョーに現代的すぎるのが…引用したケンペルさんは、ただ名前借りただけですか?ケンペルはこんな愚鈍な馬鹿殿を誉めたわけじゃないと思いますよ。

名君であることと、性格が「いい人」ではないことは矛盾しないと思います。
なんでなんでも「いい人」にするんですかね、最近の時代劇は。新選組!の局長もそうだけど。いいところもダメなところも悪いところもあって、全部あわせて一人の人間の魅力じゃないの…?

あと、最近時代劇だとよくあることですけど、なんで全部現代風にするんですかね?どっちかっていうと、歴史物の醍醐味というのは、その時代に即したように見せて、実は現代にも通じるテーマを扱っているということだと思うんですけど。最初から現代バリバリな価値観で語られても、「それは違うんじゃ?」と思います。
綱吉もですね、いくさがなくなった平和な世の中で、今更殺生もあるまい、それが武士だというならいまやそんなものは意味がない、というふうに言えば、江戸時代っぽいじゃないですか。
言ってるような気もするんだけど。公式サイトインタビューでいきなり9・11の話を持ち出してたりするあたり、なんか現代の価値観をむやみに押しつけられたような気がしなくもありません。

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「徳川綱吉 イヌと呼ばれた男」(あらすじ)

「徳川綱吉 イヌと呼ばれた男」を見ました。斬新でした…すごいよお忍びでどこへでも行く綱吉!マツケン暴れん坊将軍を越えるかもしんない。

一番面白かったのは癇癪持ちで普段からキレっぷりを見せつけ、やっぱり最後にブチ切れて下さった浅野のお殿様。普通忠臣蔵だと、いちおう「このお殿さまのために討ち入りするんだよー」という設定のためか、浅野内匠頭は普段はかっこいいお殿さまになっているわけですが、今回の陣内演じる内匠頭は、ナチュラルに超癇癪持ちでした。素晴らしい。あんな内匠頭はなかなかいません。こんな内匠頭を連続ドラマでやったら、「何故あんなののために仇討ち?アホっぽい…」となってしまいます。

でも内匠頭は本当のところどうやら突然キレたんじゃないか?と言われているらしいので、なかなかいいんじゃないかと思いました。高橋英樹が「本当は殿が嫌いだった」と正直に言っているのが面白かったです。そりゃー、あれじゃイヤになるかなあ。吉良殿に二度めの饗応役指南を受けるとき、もーーブチ切れでしたから内匠頭。

名君綱吉、というよりは端的に「いいひと。」風味の時代劇がまずありきって感じでした。多分上様のアタマの中では自己完結してるんだろうけど、側用人柳沢吉保にすら理解できない綱吉の思考ルーチン。まわりが誰もついていけないお殿様っていうのはやっぱり名君とは言えない気がします。

このドラマにおける生類憐れみの令のなりたち:
真夜中に側室と馬に二人乗りして城を出てお忍び→刀の切れ味を確かめるため斬り殺されたらしいイヌがそこかしこにいますよ、びっくり→上様は江戸の実情にショックを受ける、イヌを大事にしようと言い出す→イヌを大事にして、慈悲の心を持って貰いたい

ということらしいのですが。
これより前に、捨て子を役人が面倒みましょう、とかも言ってるんですな。そっちも全部ひっくるめて「生類憐れみの令」のはずなのですが、しかし捨て子云々は悪の老中堀田様(大老だった気がするが劇中老中と言ってた気もするけど曖昧)が無視。おいおい無視かよ!そっちも採用してやれよ堀田様@西村雅彦!
当初綱吉はまともな法案を考えているのですが、堀田様は「将軍など都合のいい飾り物」とばかりに綱吉案を全て無視。綱吉は、夜中に江戸をお忍び視察して、自分が傀儡だったことを知り、館林に帰ろうとする。だが柳沢吉保の必死の説得で将軍の座にとどまり、ここで生類憐れみの令を公布。犬を大事にすることで慈悲の心を養う~という政策を打ち出す。
その後、自分の意志を通す将軍が邪魔になった堀田様は綱吉の息子を毒殺。(※綱吉に引いて貰っても、幼少の跡継ぎ将軍の後見役には綱吉腹心の柳沢吉保が座りそうだからという理由で先に息子を殺しておく)
堀田様他皆様が江戸城の一室で「綱吉の息子が死んでくれてめでたいですなあ」とか密談しているところに稲葉正休@綱吉シンパが通りがかり、「貴様等なんてことをー!」とその場で稲葉正休抜刀、堀田様を斬り殺す。

なにより命を大事に考える綱吉は、稲葉の行為を「自分はそんなことを望んでいない」と悲しむのだった。

さて、綱吉法案の犬を大事にしようキャンペーンは民衆に理解されず、将軍はバカじゃないか?と思われてしまう。柳沢吉保も、綱吉の思考回路についていけない。どんどんエスカレートする生類憐れみの令。

ところでいっぽう、元禄の世に大事件が起る。浅野内匠頭の刃傷沙汰、そして赤穂浪士討ち入りの噂。切腹→仇討ちでは、復讐の連鎖になるではないか。綱吉は極秘に大石内蔵助を訪ね、討ち入りを止めるように言う。
しかし大石は綱吉の言を聞き届けない。そして討ち入り当日。折しも柳沢家では吉保の子供が産まれ、綱吉は柳沢家を訪ねる。命の誕生の瞬間。しかし同じ江戸の街で、赤穂浪士による吉良邸討ち入りがいままさに行われている。斬り捨てられていく命。
その後、綱吉は柳沢とふたりで討ち入りの現場(吉良邸)を訪ねる。無残な死体を見て、これが武士の死に方なのか、と綱吉は嘆き、怒る。

綱吉は、赤穂浪士たちを全て切腹させる。復讐の連鎖を断ち切るために。
やがて病に倒れた綱吉は、柳沢吉保に問う。犬を助け、赤穂浪士を切腹させた自分は後世なんと言われるだろうと…柳沢吉保は答えた。上様は阿呆と言われることでございましょう。綱吉は病の床、吉保の言葉を受け入れる。

綱吉の死後、柳沢吉保は失脚した。生類憐れみの令は撤廃され、忠臣蔵の芝居がかかり、綱吉の残したものなどないかに思われた。
だが吉保は見つけたのだ。綱吉が残していったものを。市井の親子が、犬を可愛がっているその姿を。
吉保は懐かしい故郷の館林に帰り、そこでふたたび綱吉に会ったような気がした…


以上、あらすじ。

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レディ・ジョーカー映画版

もう昨日になりますが「レディ・ジョーカー」見てきました。映画版を。
行ってみたらそういえばレディースデーで1000円でお得。というわけで感想。

私は高村ファンなので読んでから行ったわけですが、これって、原作知らない人はどう思ったんだろう…?意味不明なところもあるのでは?そもそもなんで「レディ」で「ジョーカー」なのか映画で説明してないし。そりゃいくらなんでもまずいと思う。映画化にあたり、ばっさり削られた部分があるのは時間制限のある映画なので当たり前ですが、なんで「レディ・ジョーカー」なのかは言わないとマズいんじゃ…?

キャスティングはいいんじゃないかと。徳重聡の演技はちょっと?なところがありますが、いきなり初映画でこの合田ってのがそもそもハードル高いし。「弟」の方がよかったなあと思います。あと、渡哲也は当初城山役でオファーが来たそうなんですが(プログラム参照)、素直にそっちの方がよかったのでは?同じキャストの中でスライドするならもうちょっと老けた方がいいかもしれないけど國村or岸部あたりでどーかと。岸部一徳=白井さんはすごくビンゴだと思いましたが。
ヨウちゃんは違うのかも知れないけど、加藤晴彦くらい可愛いのが一人いた方が、なんたって潤いのない映画ですから。
でも別に原作通りにするこたないよなあ、とも思います。だって、原作通りなら、小説読めばいいわけで。映像化するなら映像映えするものにした方がいいし、だいたい合田の性格なんかマークス→照柿を経て変遷してるわけで、だったら徳重演じる別物の合田雄一郎でいいように思います。


最初、高村さんにお会いした時に「これは被差別側が、差別する側に対する復讐劇ですよね」と聞いたら、「違います。もう一度、ちゃんと本を読んでください」と言われて。

プログラムより監督コメント。
うっわ強烈なダメ出し!でも、それは違うんじゃないかなあと思います。だって誰も幸せになってないもの。単行本刊行時の宣伝コピーは「いのちよりも先に、魂が死んでゆく」というものだったと思いますが、痛快なように一瞬見えて、でもその痛快さが消えてしまう。なんかやってみたはずだったのに、それは自分が思ったものとは違うなにかに変質してしまった。なにかを守ってきたはずなのに、守ってきたものを自ら切り崩す形になってしまった。そして原作では重層的な構図でもって、様々な人の人生が細部まで描き込まれている。

なんか映画は全部やろうとしてダイジェスト版になってしまったような気がするんですが。だったらもっと大胆に切り口を見つけてカットしてもよかったのでは?素人なんで勝手なこと言うんですけど。高村作品の映像化では、BSドラマの「照柿」は、そりゃ一種別物ではあったけど、あれは原作の一部分を切り取って脚本家の独自な解釈も含めつつ、でも「照柿」ではあったと思うんですよ。
自分独自の解釈が「復讐」で、それを違うって言われちゃったんでしょうけど、だからって淡々と原作を追いかけなくても…せっかく映像作品なんだから、犯罪サスペンスものなスピードは生かして、その中で「それだけではない」ものを入れて欲しかったなあ。
なんか誘拐の流れは原作で読んだ方が面白かったですよ…?なんで企業脅して誘拐で赤ビールでっていう説明もなかったし。LJ作戦会議+チーム名決まる→半田が合田に会って、犯罪に荷担する決意、とかは入れてもいいと思うんですけど。
(でもヨウちゃんは指が無事なんだよなあ、映画だと)
ヨウちゃんと言えば、ヨウちゃんが定規とボールペンで脅迫状を書くのは入れておけばいいのに~とも思いました。あとで合田が同じ事をするわけですから、映画的には「レディ・ジョーカーと同じやりかたでレディ・ジョーカー犯に手紙を出す」って、より明確になると思うんだけど。

さてダイジェスト版な映画の中でひときわ輝いていたのは半田修平だと思いました。映画の半田はスニーカー萌えの人なのか…?合田にいきなりスニーカーくれるあたり非常におかしい(笑)半田と合田、なんで半田が合田を最後に刺すのか映画だとよく分からないですよね。(原作ではどうかっていうと微妙ですが。知らないウチにナイフ買ってたっていうのが理由っていうか、いやいやそれ理由なのかよっていうか)

映画は、原作にいろんなものを忠実になぞろうとして、ご想像におまかせしますな部分も随分多かったように思うので、せっかく映像なんだから映像として分かりやすい部分をちょっと足すだけで違うと思うんですが。合田も映画だけだと、なんで本庁から来たのか設定そのものが意味不明だし。

個人的には、「これ知らない人にはどれだけ分かったの?」という感想です。映画としては、せっかくの盛り上がれる誘拐劇部分の身代金偽装関係とかがイマイチだったと思います。最初復讐劇かと思えた、それくらい盛り上がった、でも実は違ったんだっていう作りなら、「これは復讐劇ではない」ということは表現できると思うんだけどなあ。なんかこの映画の作りは「これは単純な復讐劇じゃないんです、そうじゃないんです」と終始一貫して言われているようで、おかげでメリハリ効かない映画になってませんか?

このキャストで連続ドラマ版が見たいです。
映画見ながらそんなこと思ってました。でも渡哲也=物井さんは違う方がいいと…渡哲也に城山社長、というのは見る方のイメージで、本人やりたいのは物井さんというこの場合、本人にあってるのはどっちかというと他人がそう評価した城山さんの方だと思うんで。
や、私的にはキャストスライドなら岸部=物井さんが見てみたいなあ。「本庁から来た元エリートの刑事を一泡ふかせてやりたいと明確なターゲッティングを果たしてほくそ笑む吉川半田さん+飄々としつつ「悪鬼が」とかそこだけマジ顔してオソロシイこと言ってる岸部物井さんっていうのはシュールで怖いじゃないですか!
そんな時に、加藤晴彦@ヨウちゃんが画面の一服の清涼剤に。なんかだんだん別物になって参りました。

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ひとまず落着?~こわしや我聞

我聞、なんとなく2週間静観してしまいました。さて今回の本業、意外とあっさりカタがついちゃった?という印象。とは言っても、我聞にそう何度も暴走されても困るんですけど。

かなえさんの言い分で「え?」と思ったのが、番司の報告如何では「こわしや」の称号も取り上げ、っていうヤツでした。自分が見るならともかく弟にまかせていいのかそんなもん。と思ってたんだけど、かなえさんが見たかったのは我聞の具体的な資質(こわしやとしての能力)ではなくて、こわしやとしての姿勢みたいなもんだったってことでよいのでしょうか?
称号云々って大事そうな問題なのに、あんな能力的にも未熟そうな弟の評価如何でってそんなんでいいのかよ、とちょっと思ってたのですが、とりあえずそういう意味なのかなあ。うーん。

それにしてもやっぱり我聞ってこわしやミッション自体をもう少し作りこんでくれたらもっといいのになあ、と思わないでもありません。バトル方向に行くとどーしてもテロリスト系になるのかもしれませんが、少年誌的には濃く描写できないでしょうが、どーも敵方にリアリティがいまいち…いや、いまじゅうくらい?(笑)思えばパトレイバーってそういうとこが凄い漫画だったんですね。あくまでゲームノリのシャフト側(つか、内海さんとバド)に対しての主人公側のふつうの感覚としての正義がきっちり描写されていて、野明がバドのどこに怒ったか、それに対して全然わかってないバドっていうのがすごく対照的に描かれている。
主人公側の立ち位置を際立たせるのは敵役とか脇役なんだなあ、と改めて思います。

まあ、パトレイバーみたいな漫画とこわしやを比べるのはそもそもジャンル違いって気がするんですけど、なんとなく扉構図とか漫画のノリが微妙にゆうきまさみノリを思わせるものがあるなあと思いまして>こわしや我聞
それと、工具楽兄弟の関係とか非常にうまいなあと思うので、もうちょっと!ここをもうちょっと!みたいに注文をつけてしまうところがあります。多分この漫画というのは30分番組のアニメを見るようなノリで読むものですよ、細かいことは気にしない気にしない、とも思ってるんですけど。

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サラ・ウォーターズ「半身」

サラ・ウォーターズ「半身」(創元推理文庫)を読了。
このミス関連で本屋に著作が並ぶ中、1年前のから引きました。だって、2冊より1冊の方が読みやすいじゃないですか(笑)

というわけで、時代はヴィクトリア朝、舞台は実在のミルバンク監獄。女囚が収監されるこの監獄を、とある貴婦人が慰問に訪れ、そこで貴婦人は不思議な女囚に出会う…というミステリアスな幕開き。綿密に描写されるミルバンク監獄。ヒロインたる貴婦人「わたし」が出会った女囚、シライナ・ドーズ。監獄に相応しからぬ雰囲気を持ったシライナの罪状は、詐欺と暴行。だが「わたし」はシライナに関する情報を集めていくにつれ、シライナと話すにつれ、彼女が犯罪者などではないと確信していく。
「わたし」とシライナは幾度も会い、語り合い、心の結びつきを深めていく。その先にはなにがあるのか。だいいちこの物語はどんな方向に転がっていくのか。

結末は、呆然とするほど意外でした。
この結末のために、この物語はこうも緻密に綿密に描写されてきたのかと思うと、「えええええ?」とゆー感じ。思い切りネタを割りますので反転ですが→「シライナは詐欺師じゃない」っていう方向にずっと話を持っていったけど、最後に彼女がやったのは詐欺以外のなんでもないじゃないですか。そんな皮肉な結末って。

そんなわけでつぎは「荊の城」にチャレンジしようと思います。

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金子達仁「いつかどこかで。」

金子達仁「いつかどこかで。」(文春文庫)読了。
ナンバーに載ってる連載エッセイですね。ナンバーで楽しく読んでいるので、文庫を本屋さんでふいっと見かけて買ってきました。

エッセイ集だから何気なしに軽く読めていいかな、と思ったのですが、のっけから濃い。というか初期のエッセイは、エッセイと言うより自己紹介気味。「金子達仁っていうのは、こういう人間で、こういう人間がこのエッセイを書いてます!」という印象を受けてしまった次第です。というわけで濃い。思い切りベタな言い方をすると、金子節全開みたいな。でも読んでるうちにすぐ慣れました。そうなると勢いで読んでしまうもので、さくさく読み進み読了。

ところでナンバー、毎回買ってるわけでもないので毎回このエッセイを読んでるわけでもないのですが、その中で持った金子達仁の印象ってのは以下の二点です。

1.熱烈な阪神ファンである。
2.熱烈なサッカーファンである。

…印象としては間違っていなかった模様(笑)つーか、まんまですがな。

さて、この本1冊のなかで一番印象に残ったパラグラフがありましたので、載せてしまいます。

 やっぱりノストラダムスの予言は実現しないのかもしれないな――遠くの方から聞こえてくるような声を聞きながら、私はそんなことを思っていた。
 早朝の二子山部屋で私が見たのは、因果応報を信じ、つまり自分の流す涙と汗は必ず何かを生んでくれると信じて稽古に励む男たちの姿だった。そう信じていなければとてもこなせないぐらい、彼らの稽古は過酷だった。あの姿を見てしまうと、因果の委細に関係なく、ただ天から恐怖の大王が降ってくるという件の予言が、何ともバカらしいものに思えてきてしまったのだ。

(「いつかどこかで。」文春文庫120ページより)

ああ、いい言葉でいい文章だなあ、と思ったところです。
ときにこの本は2000年に単行本を刊行、2002年に文庫化。
最後に収録されたエッセイ「阪神との巡り会い」はこんな言葉で結ばれています。

阪神タイガース? その話をするのは来年にしましょう。
(同文庫330ページ)

阪神タイガースのセ・リーグ優勝は03年ではありませんか。そして03年、金子達仁という人は、「いつかどこかで。」の中で、「阪神優勝するの?ほんと?」とばかりに、どきどきわくわくしながらエッセイを書いていたのだなあと思い出します。そんなことを考えながら、04年の終わりという時期にこの文庫を読んで、大袈裟に言うと未来を先取りしてしまったようなそんな気がしたのでした(笑)いや、そんな言い方はとてつもなく大袈裟で、実際には「自分は先に読んじゃってオチを知っている小説をいま誰かが読み始めようとしている」みたいな話なんですけど。

好きなものについて一生懸命語っている人はいいなあ。
そんな風に思った1冊です。

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To Heart~Remember my memories~最終回


ええとTo Heart~Remember my memories~最終回。
あかりさん、貴女までなんで観覧車乗るの?つか、そこは退いた方がいい。マルチは結局思いを封印するんだから、最後くらいは浩之ちゃんと二人で話させてやれ。
と、思いました。だってマルチの問題はプログラムの欠陥っていうロボット全体としての問題でもあるけど、マルチにとってはあかりさんという恋人がいる浩之さんに惚れてしまった一人の女の子の悩みじゃん!なんであかりまで一緒にいるかな。なんですかー、浩之ちゃんはあたしの浩之ちゃんなの!でもマルチちゃんの気持ちもわかるわ、でも浩之ちゃんはあたしのものなの!…ってゆうふうに見えるんですけどスイマセン…

いや、マルチと浩之が観覧車でお別れしたら、この話のヒロインはあからさまにマルチになっちゃうわけですけどね。それもまずいのかなあ。
でもあかり株個人的にストップ安とは言わないが暴落気味です。ンな話は誰も聞いてないと思いますが(苦笑)

先週の感想で、浩之とあかりがマルチを探すのはどうなの?だけど、みんなで探すならあかりはワンオブゼムになるのかな、と書きましたが、あかりはワンオブゼムであるつもりなどなかったようですな。あかりの最終回のマルチに対しての行動ってのは、浩之ちゃんにはあたしがいるの、と堂々と宣言してるよーなもので、マルチがロボットだから喧嘩にならないけど、相手が人間の女の子だったら「最後くらいは二人で話をさせてください」とかだよなあ。

そしてアイキャッチ後の後半の卒業式。
さーむーいー寒々しい展開。卒業式でもらった指輪をいきなり左手の薬指につけるあかり。浩之ちゃんがそれで納得してくれたから勘違いじゃなくていいけど、高校卒業で彼氏にもらった指輪をいきなり左手の薬指につけちゃう飛躍ぶりはすさまじいなあ。これはあかり単体のっていうより、こういう寒い演出をかましてくれるスタッフ様側の問題だと思いますが。

浩之ちゃんがいれば他にはなにもいらないの、っていうのは自己実現とは微妙に違う気もするんだけどなあ。浩之ちゃん以外になにか見出せるかってそういう話では…なかったのですね。

というわけで「あかりってどうなんだよ!」とひっじょーに思ったのですが、途中まではそうでもなかったわけでした。3話のラストのあかりなんか切なくて好きだったんですが。こういう話はマルチのようにフラれる方がどうしても役的には美味しいわけで、幼なじみで浩之ちゃん以外いらないの、という従順系なヒロインあかりの扱いってすごく難しいと思います。なんかちょっとしたことで反発を買いかねないってゆーか(自分がそうだからって一般化してますが(苦笑))雅史に告白されるくだりも、雅史に揺れてもクレーム付くだろうしバッサリ振ってもなんか言われそうだしって感じで。
そういう意味では、スタッフ様も、ある意味一番反発を食うように作ってくださったような気がしなくもありません…>観覧車に一緒に乗るあかり

個人的には先週(最終回の1回前)が一番面白かったです。
最終回のオチは、予想される範囲内のものだったと思いますので、まあこんな感じだろうなって話でした。なんにせよ、マルチがせめて復活できてよかった。あれで廃棄とかではあまりにも気の毒すぎますので。

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ミスフル感想(ジャンプ3・4号分)

で、3・4号なんですが。
なんかもう、この漫画は本当に野球漫画じゃない!と改めて思い直しました。
それこの試合の展開で思って、梵字な蛇神先輩に「そんなこと突っ込むのも野暮ですよ」と思い直したんですが、ああこれ本当にもう野球漫画じゃないんですな…
なにがってさあ、野球ってチームプレイですよね?


猿野がエラーした分を猿野が返すんだったら、それもう団体競技じゃないですから。つーかそんなの団体競技である必要ナシ。

鈴木新也という漫画家さんは、個性あるキャラクターを生み出して、のちのちもその言動に矛盾なくキャラクターを動かすという点において実力者であると思っています。それも、描いてるうちに気に入っちゃった、みたいなキャラにおいてなお。(例:鹿目とか)

だけどキャラクターに役割と個性を与えた時に、一応メインとなってるスポーツの『野球』が全く描写できないが故に、キャラクターを殺してしまっているよなあ、とも思ってしまうわけです。

例えば比乃。転がせば一塁セーフだよ~ん♪という特性を持った彼は、猿野の敵として登場した時にはひっじょーに驚異となるキャラで、その後もその特性を生かして活躍するはずだったんでしょうが、現状の比乃は、都合いいときは打って、打っちゃいけないときはスルー。まるっきり無視。それも痛いことに、「打っちゃいけないとき」っていうのは、試合を膠着させる必要があって、最後に猿野が活躍する必要がある時。この痛さは、御都合主義以外のなんでもないですよなあ…
いや、いちおう「パワーがない」とか理由になってるのかもしれませんけどね。でも逆だと思うんですよ。作ってみたはいいけど、比乃がいると得点できちゃうじゃないですか。だから、無視してスルーして比乃の得点力を封印してるだけだと思うんですよ。

「猿野を活躍させるために。」

という意味では、他の皆さんも多かれ少なかれ猿野の踏み台です。そりゃ、華武戦で虎鉄がファウルで粘ったのはかっこよかったですよ?でも今回の蛇神さんの失明特攻も結局、よし、俺が打ってやる!の前フリじゃないですか構造的には。
それも蛇神&牛尾の思いを受けて猿野奮起、というのは直近の武軍戦とまっったく同じパターンで、好評だからやってみたのか、引き出しが少ないのかもうストックなんかどこにもないのか、最初からなかったのか、ひとこと「ああ、またですか」の展開というか。

主人公が活躍していけないなんてことないですよ。勿論主人公だから最後に決めないと。他の人のエラーを主人公が取り返すなんて余計キモチワルイ展開かもしれませんよ?でも鈴木新也の場合、そろそろ「どうせ最後は猿野でしょ、この漫画家はその展開しか描けないから」ってなってきてるんじゃないかなー、と。つか、ホントにそれしかないですから。

鈴木新也という方は、漫画の作劇方法としてはかなりベタで直球で、それこそイマドキこんなんかよっていう熱い盛り上げ方をして、今まで好評だった面もあると思うんですが、(比較するのもなんだけど)ゴリのよーな「主人公が絶対勝てない頼れる存在」を出したり、取り立ててこれっていうのはなくてもいいとこで活躍できるリョータみたいな人は出せないんですな。
リョータっぽい出し方をできないのは簡単な話で、野球の文脈が作れないから、野球の文脈に沿って確実に活躍できるキャラなんか出せるわけもないわけで。

ゴリっぽい人が出せないのも簡単な話で、最後に猿野が絶対に試合を決めるから、猿野より頼れる人を出すわけにはいかないんですな。

すんげえ話の幅が狭い人だなあ…それで今回の試合の最後はネズッチューだよね…?ネズッチューは復活があまりに安易だったので(「今日からベンチ入りだ!」以上)定番というのは前提段階で盛り上げてこそ燃えると思うのに、これで子津が活躍しても、そろそろ茶番めいてきたような気がしなくも(酷)

猿野はできない時の方がよかったなあ。できないできないって言われてた猿野が最後に決めるのは面白かったんだけど。

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ミスフル感想(ジャンプ2号分)

なんかあんまりじゃないかこれ、と思って置いておいたのですが、結局改稿もせずに載せてしまいます…
しかし、最近なんかもういっぱいいっぱいではありませんか…

というわけで蛇神先輩が再度昇天されました(してないしてない)
我が命よ尽きるならば尽きてしまえ、と盛大に自爆思考を見せつけたわけですが、待ってください、蛇神さんそれはもともと恋歌です。

蛇神さんが選んだこの一首★
玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする


つか蛇神さん、一句とか言ってるけど一首の方がよいです。何故かというともともと「百人一首」ですから。「首」が単位ってことでよろ。

百人一首の中でもこの歌は人気が高いそうですが、情熱的なところが魅力なのでしょうね、と解説ぶってみる。忍ぶ恋、私のこの秘めたる思いが隠しきれなくなるのなら、その前に私の命が絶えてしまえばいい。

蛇神さんはおそらく「我が命、絶えるなら絶えてしまえ」とそこだけ拾っています。でも待って、本当は後ろが重要だから。大事なのは下の句だから。忍ぶ恋がテーマだから。文脈として「忍ぶ恋を隠しきれないのなら」→「我が命が絶えてもいい」ですから。勝手に文脈変えて使わないよーに、蛇神さん。

でも百人一首スキーな村中兄は蛇神さんセレクト一首★を「心得た」=納得した模様。え、それでいいの?忍んでないよ?
いいんです。村中兄はこう思ったのですよ。

「ああこいつ全然判ってねー、アレ悪いけど恋歌だから。忍んでねーだろお前。判った、お前がちっとも判って無くてテキトーに上の句だけで選んだんだんだってゆーのがよおおく判った、――というふうにしかと心得た」

という意味なのです。
でも村中兄は★オトナ★なので、そんな失礼なことは言わずに蛇神さんの妄言を

華麗にスルー

してくださったのです。
(★を一度つけてみたら痛いと知りつつ癖になってしまいました、スイマセン)

というわけで知ったかぶり百人一首引用はやめようZe!という教訓なのでした。ホラ、罰ゲームで目まで見えなくなっちゃうYo!

あ、水垢離から一環の行動を全然マジに受け取ってませんが、すいませんこれは笑うところですよね?私なんぞ初っぱなから大爆笑でしたが。そして蛇神さんの発言のあまりの意味不明ぶりは突っ込むところですよね?シンジくんとカヲルくんごっこをして遊ぶところですよね?「蛇神くん、君が何を言っているか僕には判らないよ!」とかエヴァごっこをするところですよね?

それにしても牛尾さん、なんつうか…「とにかく」と言う、全てを遮る説得文句を出してきてしまっているあたり、実はこの人相当ヤケクソorテンパリ気味です。こんな意味不明なお友達がいらっさると大変です。
あ、そうだ、もう蛇神さんは使徒なんですよ。
カオルくんは使徒だから人間の言葉が通じなかったよーなモンだけど(…違うけどさ…)、蛇神先輩も使徒なのです。私たち人間が13番目の使徒であるように。(ヤケになってるのはこれを書いてる本人ですがな)

あ、それとも蛇神さんはなんかを忍んでるんですか?
勝利への執念や野球への愛情なんかなら、忍ぶ理由はないよね?つか、それが露見しても困らないよね?
じゃあ恋を忍んでいるとか。
本当に恋を忍んでいて、この思いが露見するくらいなら、いっそこの身が絶えてしまえ、と思っている。

…誰にじゃい(振り出しに戻る)

もういっそここまで行ったなら「盲目バッター」とかありえない展開をお願いします…(笑)不二だってやってたじゃん!

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ジャンプ3・4号感想


そういえば先週のジャンプでカクが船の査定はちゃんとやったって書いてありましたな…すっかり見落としておりました。間抜け。

というわけでジャンプ感想~ハンタ、ちゃんと載ってるとやっぱオモシロイってのが悔しいようななんというか(笑)旅団が出てくると話が動くし派手になるなあ。ちゃんと描いてくれれば…!というのは多分無理だと思うので、もういいんですけど。
幽遊白書完全版を最近コンビニで見かけて、おお懐かしい懐かしいと思った次第です。戸愚呂兄の台詞で結構笑いました。若い頃の幻海はいい女だったけど腕ずくじゃかなわねえから手が出せなかった…ってそんなこと堂々と言ってどーするんですかー!間抜けな台詞だと思うのですが。

叶先生の読み切りは、「え、それ主人公の記憶を失わせて放り出せばいいんでないの?」ということを言い出すとそこでお話が終了してしまいますか。「バレたら記憶を消して放り出せばおっけー♪」という安易な解決を避けるため?ということだと思うことにしました。対魔法使いでなければ、パンピーに魔法を使ってはいけないという設定なのですよ!きっと連載とかされた暁には魔法学校ライバル対決とか出てくるのですよ!
とかすっかり連載シフトで考えてみました。相変わらず叶先生の描く女の子は可愛いなあ。でもなんか一方で、主人公(男)+サポートするナントカ先生…ってゆうのが描きやすいのかなあとも思ってみたりします。プリフェもそうだったし。

デスノートはとうとうクライマックスになってきました。キラVSLをやってる時のこの話の緊迫感というのは「来週即時殺されるかも知れない」「キラの正体がばれたら月は身の破滅」というやたらめったらな緊張状態から来るものだったと思います。その「死」というのがいかにも記号的な、ノートに書いたら名前を死んじゃうという現実離れした設定に相応しい死なせ方だったので、読んでる側としてもこれはつくりもののお話なんだーという大前提でストーリーを楽しめるものだったのではないかと思うのです。
そんなわけで松田さんどーなっちゃうんでしょ。死んだら哀れが過ぎますが。
私的には、Lは「死ぬかも?死んじゃうの?」と思わせながら「まさか死なないっしょ」と思わせる人で、月は「この人最後には破滅するんだよなあ定番としては」と思いつつも破滅目前→次号での回避ぶりを楽しませて貰うキャラでした。
というわけで、どうなる次回。

さて、一方の松田さん=神様は今週も登場せず、のワークワーク。なんていうか…週刊連載の癖に無駄に画面が美しいよなあ…(一応誉めてるんですけど)ノールさん、涙の量も過剰。でも水の防人はなんとなく美少女であってほしかったです。神様とは違ったクール系美少女(で水使いじゃ竜吉公主様になってしまうかと今思い出しました)で。
ノールは水使いだけど薔薇は関係ないよね?着るものに薔薇が入ってるのも、腕に薔薇のタトゥー(でよいの?シールじゃないよね?(笑))なのも防人とは関係ないから、普通に薔薇が好き?

しかし、画面の過剰なまでの描き込みに、ストーリーの濃度がついてってないんじゃないでしょうか、とも思わなくもありません。

銀魂、人気投票もあることだし、真撰組も登場(人気投票って当時登場していたかに意外と左右されるモノだと思うので平等でいいんじゃないかと)でもジャスタウェイにノリで投票する人もいそうですな。
新八がいないと銀さんへのツッコミ役は山崎になるのですね。属性が似ているのでしょうか。山崎は真撰組内ではむしろ身体を張ったボケだというに。ボケもツッコミも両方こなせる?というかボケツッコミが流動的な漫画。そんなコンビ漫才を繰り広げる銀魂の中では、個人的には土方&沖田の殺伐としたギャグが一番好きです。いまだ土方と沖田のネタとして「武蔵じゃん」は大好き…
その土方さん、山崎なら見捨てる→近藤局長じゃしょうがない→大砲を見て逃げるつもり→沖田にツッコミ入れられるって、それでいいのかあんたっていうわずか2ページでの移り変わりですな。
近藤さんまで記憶喪失なわけですが、お妙さんの卵焼きにはそこまでの破壊力が!砂糖多めにって、どんな砂糖?袋まるごと?いや、砂糖だってそんな無駄遣いしたら安くはありませんぜ。

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「罪に濡れたふたり」最終回後おまけ考察-5

3の次にキリのいい数字は5でしょう!というわけで、5までやってみようと思いついてしまいました。というわけでこれでお終いっていうかよくもまあ5まで一気に書いてるわな、自分。

この漫画にはおかしな人ばかり出てきます。香純も今まで書いたような行動を取るヒロインですし、由貴は香純を全肯定するために存在するようなヒーローですし。でも由貴もスゴいこと言うんだよなあ。
和樹が香純を庇って死んだときの由貴の台詞は「同情なんかするもんか、喪失の恐怖も知らずに死ねたくせに」だもんなあ。いくらテンぱってる状況とは言ってもこれはどーなの?香純を喪うという恐怖を知らずに、香純を庇って死んでしまった和樹さんには同情なんかしない、と…いくらなんでも、状況的に負け惜しみっぽいにしても、死んだ人には勝てない的展開だとしても、こいつはどーなの?
「死んだ人には勝てない」じゃ当たり前だから意外性を出そうとして滑った、みたいに聞こえます。

でもって、元カノ恭子ちゃんもどんどん凄いことになっていきまして。彼女が起こした妊娠騒動。由貴を泥酔させ、香純と同じ香水をつける。泥酔&香水によって自分を香純と認識させておいて由貴に抱かれる。んで、後で妊娠したと言い出す。その後、わざと香純の前で階段から落ちて流産。「お姉さまに階段から突き落とされて流産しちゃった私」を演出し、由貴との絆を結びなおそうとする。
でも実は恭子が妊娠したのは由貴の子供ではなかったのです。由貴は香純を抱くときことさら避妊には気をつけているから、香純のつもりで恭子を抱いたなら妊娠させたわけがないと言い出す由貴。お前泥酔して香水のおかげで女の区別もつかなかったのに無意識にソレなのか?つーツッコミはさておいて、由貴の言い分は正解。恭子は妊娠騒動を起こすためにどこの誰だかわかんない男の子供を一時的に身ごもったと。なんじゃそりゃ。

和樹の死後に登場する安藤さんもとんでもない人です。香純の母の由香に惚れてて、でも気持ちを伝えられないからって香純をそのかわりにしようとする。(香純は父親似らしいので、むしろ由香似なのは由貴なんだが。でも野郎をかわりにするわけにはいかないからなあ・笑)
でもって前にも書きましたが、由香のDNAが入った香純とオレの子を作って育てたい、と絶句発言です。つか、そーゆー理由で何度も香純に手を出す安藤さんは、どう考えても犯罪者です。香純側の問題はともかく、安藤さんは底なしの犯罪者だってば。

漫画的には「香純が自ら安藤に身を投げ出してしまう展開」「香純が安藤に無理やり関係を強要され「いやあああ」と叫んでフェードアウトする場面」「香純が由貴との電話中に安藤に襲われる所謂電話プレイ実行中」というざまざまなイベントを必要としているわけで、安藤さんは一人でこの役を全部こなす多忙な人である、とも言えますが。香純が自ら進んで浮気したことの証明に、香純がホテルに忘れていったとゆうキャミソールを由貴くんに送ったりする変態ぶりですから。つーか着てったキャミソール着忘れて帰るなんてありえるのか、謎。
で、キャミソールに引きちぎられた形跡がまったくない→香純は自分から安藤と関係を持った!何故なんだ香純!と怒り出す由貴。もう訳わからん展開です。にしても並べて書いてみると安藤さんの変態ぶり・犯罪者ぶりは際立っておりますな…

由香も由香で、普通に勘当して経済的支援を断ち切ってしまえばいいのではないかと思うのですが。香純に対して。この中で比較的まともなのは死んじゃった和樹です。まともなヤツは死んじゃうんかい!ってなモンですが、この漫画で最強の勝ち組は、初回で香純を振ったリーマン篠木さんだと思われます。

という結論に至ったところで5回分お終いにさせていただきます。
暴言の多いログになってしまいましたが、最後までお付き合いしてくださった方、ありがとうございました~、と強引に閉幕。

あ、忘れてた…忘れられない迷台詞。
「YES!YES!YES!」がありました。

香純はアメリカで入院中、弟由貴との近親相姦を入院患者に揶揄される。あいつら姉弟でそーゆー関係なんだろ?という周囲に向かって、香純は堂々と「そうよ!」と繰り返し叫ぶ。
それが、「YES!YES!YES!(そうよ!そうよ!そうよ!)」です。
ちなみに香純は大学では英文科。
「言葉は分からなくてもなんとなく言ってることはわかる」ってことで、返す言葉が「YES!YES!YES!」
あの、いちおうこの人英文科だそうなんですが。

んで、今度こそお終いってことで。

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「罪に濡れたふたり」最終回後おまけ考察-4

ひとつ思い出すとぼろぼろ出てくる迷台詞集。やっぱ筆頭はうんざりするほど愛してるよ、じゃないかなあ。あれは無理やりだった。相当強引だった。でも設定つかストーリー展開もなかなか強引です。香純の論理もスゴいことになっています。なんじゃそりゃー!と思ったことも実は多かったりします。

一番すごかったのはなんだろう?と思いながら選べないんですけど。というわけで数点挙げていこうと思います。思いつくままなので順位があるわけではなく。しかしやはりインパクトの強いものを選んでみました。

1.「あれはあたしのものだ!」
香純は由貴を捨ててアメリカから日本に戻る。失いたくない幸せな時間を味わった香純は、「宝物を失った時の怖さを味わうくらいなら、宝物は自分から捨ててしまえばいい」というモノローグと共に由貴を置き去りにする。
この時点で意味わかんないんですけど(笑)でもこれって嘘だったんです。そんなのは嘘。香純は、どこまでも由貴に自分を追っかけてこさせるために、由貴を捨てたのです。由貴が香純以外のことを考えないように。そして香純は叫ぶ。「あれはあたしのものだ!」
あれ=由貴です。おいおい弟さんにして恋人をあれ呼ばわりかい!スゲエ女だな。

2.あたしが安藤さんにレイプされたあてつけに恭子さんと結婚したの?
と、正確にそう言ったわけじゃないんですがそーゆー物言いをする香純。状況説明、以下。
由貴を捨てて日本に帰った香純は安藤に「オレと香純の子供を作ろう」と迫られ、由貴と電話で話している最中に安藤に襲われる。安藤は以前から香純の母の由香に惚れていたが告白できず(何故)、香純を由香の替わりにしようと思っていたのだ(最悪)。安藤は香純に向かって、ユカのDNAが入ったカスミにオレの子を産んでもらってオレが育てる、だから今日は避妊せずにセックスすると言い出す(変態)。
香純は首を締められ恐怖から抵抗できず、…のはずなんだけどこのへんの香純の描写を見ると「え、避妊無しで子供云々言ってるから嫌がってるけど、香純の描写自体は嫌がってるようには見えませんがー?なとこが微妙。非常に微妙。
本当にレイプされたのであれば勿論こんなこと言いませんが、香純の描写を見るに、この場面は電話プレイってやつでしょー、とゆうのが私の見解です。違う方にはすいません、私にはそう見えますんで。

一方由貴はまだアメリカ。アメリカで元カノの恭子に「私と結婚しなかったらお姉さまがどうなるかわからなくってよ?」と脅されたりしたもんで、恭子の脅迫に屈して籍を入れてしまう羽目に。
そんなこんなで大混乱になりつつも一応話は収まって香純と由貴は仲直り。しかし由貴は、安藤に傷つけられた香純を思いやって香純に触れようとしない。香純はそんな由貴に向かって不満をぶつけ、叫ぶ。どうして恭子さんと形だけでも籍を入れたのかと。あたしが安藤さんにレイプされたからあてつけに恭子さんと結婚したの?と。
いやいや、そもそもあれは電話プレイだろうが!という見解ですので、香純のこの言いようはいったいなんなのかと。とんでもない女です。由貴はいったいなんだってこんなとんでもないこと言い出す香純が好きなんだー!

しかし、由貴は香純を全肯定です。オールオッケー。
3.「うんざりするほど愛してるよ」の前も、香純は安藤と肉体関係を持ってるその現場を由貴に見られています。由貴に見放されたと思った香純は傷心・呆然のまま安藤さん家で風呂場プレイ(プレイの多い漫画だ…実はまだあるけど・爆)。しかし!安藤の策略によって、由貴にその現場を目撃されてしまう。(要するに安藤さんは、由貴を自分ちに呼んでおいて、彼が来る時間を見計らって香純と風呂場プレイをやってたわけですね)
香純の反応は「いや、見ないで!」
つーても君が己の意志でやった風呂場プレイだろうに、気の毒なのは姉=恋人が他の男と浮気している現場を目撃してしまった由貴じゃないのか?
それでも由貴はそのへんにもかまわず香純のことを「うんざりするほど愛してるよ」でオッケーなんですな。

「罪に濡れたふたり」という漫画には、「弟への禁断の愛のために、どこまでもエゴを剥き出しにしてしまう香純」という文脈があります。だから香純は由貴の元カノの恭子に本音をぶちまけてしまったりする。恭子さんは誰にもはばかることなく祝福されることが出来る、でもあたしには由貴との愛しかない!と。
でもなんていうか、それとこれとは話が別と言うか、愛のためにエゴに走ったからってよその男とほいほい肉体関係を持ってしまっていいもんじゃないっしょーというか、愛のためにエゴに走ってもいいけど、弟が稼いでんだから自分だって働いたっていいじゃんというか、香純の行動を見ているとそんな気がしてしまうのです。

んじゃ、どっちかっていうとワガママでエゴを押し出す香純の自慢はナニか?
超初期に自分で言ってました。
背はちっちゃいけど、これでもDカップなんだから!てな感じのことを。
…それでいいんかい…

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「罪に濡れたふたり」最終回後おまけ考察-3

というわけで「罪に濡れたふたり」、和樹が死ぬとこまでは結構好きでした。和樹が死んだところで香純と由貴が別れてそのままローマで駆け落ちだったら、えええ不法就労すか?と思いながらも納得したような気がします、我ながら(笑)

私的「罪に濡れたふたり」の名場面。
和樹は香純を車で家に送ったがその途中、信号無視のトラックにブツけられ和樹は事故死、香純は助かる。和樹に庇われて命が助かった香純。和樹は子供のころから香純の友達で、和樹はずっと香純が好きだった。香純は和樹と共に通った小学校を訪れ、和樹の筆跡を見つける。
そして、和樹から香純宛に携帯メールが入る。
和樹は香純の誕生日にメールを送っていたのだ。もうこの世にいないはずの和樹から、「誕生日おめでとう」というメールを受け取った香純。しかし和樹は自分を庇って死んでしまったのだ。
由貴の前で号泣する香純。香純と和樹が過ごした幼い頃の時間には由貴はいない。由貴にも入れない、香純と和樹の思い出の時間。
「死んでしまった相手には勝てない」―由貴は号泣する香純を前に、なすすべもなかった。

あ、ここ好きです。非常にいい場面だったと思います。その後はどうかと思っても、この回は非常によかった。その後は本当にどうなのかと思うところもありましたが(笑)

というか、和樹が死ぬまでとその後では、ストーリー運びそのものが変質してしまったんじゃないか?という気がするんですね。それまでは一応ひとつのイベントがあり、そのイベントを連載数回で消化し、次のストーリーが展開する。しかし、和樹の死後香純がアメリカに渡り、由貴がそれを追い…ってー後の展開は、どんどん行き当たりばったりぽいというかなんというか。無理やり度がだんだん上がっていったというか。よりいっそう、一話一話ごとの引きの強さのみを重視していったような気がするというか。

渡米後の無理展開を象徴したのが、由貴の迷言「うんざりするほど愛してるよ」になるのではないかと思います。あそこからなんか変わってしまったんじゃないかねこの漫画は?ってゆーか。
思い起こすと雑誌掲載されたのはもはや数年前、つか2001年ごろだった?曖昧な記憶を掘り起こしてみる。

安藤廉の策略により、香純は由貴を置いてアメリカに来てしまった形になる。さて、アメリカにいる香純のもとに、日本にいる由貴から電話。香純は「あたしは由貴を置いていったんじゃない、安藤さんに騙されて」と説明しようとする。しかし、電話口の由貴の口から出た言葉に香純は凍りつく。
「オレもう、うんざりだ」
→由貴があたしのことうんざりだって言ってる…香純は絶望しナイフを手に取り自らの手首に当てる。安藤が止めて事なきを得たが、由貴に見放されたと思った香純は茫然自失で過ごす。無気力なまま、母親に勧められるままに安藤との結婚を承諾する。

その後由貴は香純を追ってアメリカへ。そう、由貴は香純を見放して「(香純には)うんざりだ」と言ったのではなかったのだ。由貴が言いたかったのは、「オレもう、うんざりだ。自分でもうんざりするくらいだ。なんでこんなに香純が好きなんだろう?香純、うんざりするほど愛してるよ」ってー文脈。
うんざりするほど愛してるよ?いや、そいつはいくらなんでも強引スギ。ってゆーかそれ日本語すか?

さて、絶望したままの香純は安藤との結婚式の日を迎える。式場に現れた由貴。香純は由貴に言う。「あたしのことうんざりだって言ったじゃない!」由貴は見開き使って一言。
「うんざりするほど愛してるよ」
この言葉に、香純は全てを理解した(んだと思う…)。自分は由貴に見放されたわけではないと。香純は由貴のもとに走る。

見開きで「うんざりするほど愛してるよ」→香純、由貴の元に走るってー展開はなんつうかもうヤケクソにも見えて、いくらなんでも強引だろうよ!つーか無理無理だろ!と当時から思ったものです。思えばここから、「罪に濡れたふたり」はそれまでとは違う漫画になってしまったのかもしれない…と後になって思った場面です。いや、14階から落ちても生きてた時からかも。あの当時はあそこで終わると思ったのですよ…

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「罪に濡れたふたり」最終回後おまけ考察-2

香純働けよ!とは何度も思いましたが、そんなことを言ってみても「罪に濡れたふたり」のストーリー展開は根本から結構無茶です。
まず由貴の大学問題なんですが…最初由貴は彼女の恭子と一緒に「T大付属」の高校に入っておりまして、推薦でT大と思いきやもっと偏差値が落ちると思われる香純が通う明徳院大学に進路変更。で、T大ってのはまんまとうきょう大学なんすか?あの駒場と本郷にあるヤツですか?
えっと私的にはずっとT大付属とやらは私立で、おそらく慶應あたりをイメージしているのかと思っておりました。「お嬢様の恭子が通っている付属校で偏差値的にもハイレベル」というイメージに合致するので。
T大=まんまイニシャルどおり「東京」大学だとしても、付属校から内部進学ってないからなあ、というのも理由。東大にも「付属」と名がつく学校はあるそうなんですが、そこから東大に行ける訳じゃないようですし。

なにもイニシャル表記じゃなくてなんかテキトーに名前つけりゃいいじゃんって気もしますが(のちに作中でT大T大とばんばん語られるのを見てしまうと余計に)、でも大学の名前って基本的に地域性が非常に強くてなんかテキトーな名前を付けると別物になっちゃいそうなのでイメージ優先でイニシャル表記?

で、T大がイニシャル表記されてて恭子さんが通ってますーってとこまではいいんですけど、由貴が途中でこのT大に編入する。それも普通に試験を受けてしかるべき時にっていうんじゃなくて、教授推薦とかで、特にオフィシャルな試験を受けた様子もなくて、(「浅田教授の推薦なら間違いない」みたいな感じで)それアリなのかー?それも、教授推薦で編入しよう→んじゃ来月から、みたいないきなり展開。しかも、他大学からの編入だから学士も取得してないのに、いきなり教授のお手伝いで給料をもらえるらしいという展開。

それ、いくらなんでも無理やりですから。多分常識はずれですから。でも「罪に濡れたふたり」はいつもこんな感じです。経済的にどうとか、社会的にどうとか、普通に考えてこうだろうという縛りや制約は出てきません。
「香純を奪おうとする由貴を捕まえてくれ」と意地悪キャラが要請すると警察が来て由貴を拘束してくれたりしますが、こんなんで警察来ないよ!と思ってしまいます。でも香純が同乗した車が交通事故で運転していた和樹が死亡、という際には事情聴取とかそういうのは出てこないんですな。

そっちをちゃんと出せよ!ってんじゃなくてですね。「警察によって引き裂かれる二人」というシチュエーションを演出するためにリアリティを無視して警察を出すんだけど、話に重厚さを与えるために交通事故の詳細に触れたりはしないんですね。話の筋の中では「和樹が香純を庇って交通事故死」以上のものは必要ではないから。
でも、由貴が警察に連れていかれちゃった!またも引き裂かれるふたり!というストーリーを演出とするためには、本当ならば「民事不介入ですねえ」が関の山なところでケーサツカンが現れて、香純の前から由貴を連れ去っちゃうわけです。で、「いや!あたしから由貴を奪わないで!」という香純の悲劇性が浮き彫りになると。「罪に濡れたふたり」という作品はこういう手法を常に取っております。

別に全部ホンモノっぽくやる必要はないと思います。フィクションだし。なんだけど、この漫画は「ありそうなシーンを入れることで物語にリアリティというか厚みを感じさせる」という手法は全く取らないわけです。そのかわり、悲劇的な「引き」を何度も繰り返して演出するために、リアリティは度外視してその場(しのぎ)のシチュエーションのみを演出するわけです。

何故悲劇的な―それゆえショッキングさを前面に押し出した「引き」を何度も繰り返すのか?
そりゃ、繰り返すためとなんですけど。ありていにいって引き伸ばし的な繰り返し展開。所謂ループ。話を繰り返すために「引き」を繰り返す「罪に濡れたふたり」は、編集部さんの意図でなのか作家さんの意図でなのかどっちが主導なのかはわかりませんが、あからさまな引き伸ばしを続けていた漫画です。

延々と繰り返された引き延ばしがなかったら、「罪に濡れたふたり」という漫画はもっと面白いものだったと思います。私自身はこんな文章長々と書いていますが、途中までは好きだったし面白いと思いました。和樹が死ぬまでは。和樹が死んだ後の回は本当にいい場面だったと思います。
でも今はその話が遠くに行き過ぎて、繰り返されたものが多すぎて、なんというか、話自体が疲弊してしまったような印象を受けます。

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「罪に濡れたふたり」最終回後おまけ考察-1

「罪に濡れたふたり」のヒロイン香純が家のもの持ち逃げしてリサイクルショップに売り払ったってほんと?という質問をお友達からもらってしまいました。電話で話してるうちにざかざか思い出したもので、おまけ考察。

最終回感想で書いたとおり、香純は家にあったアクセサリーを持ち出してリサイクルショップに売り払います。さて、それは香純本人のものか、母親のものかってことですね。私は母親のものだと思っております。その根拠はいくつかあるのですが、まずひとつは「どーも絵を見た感じ由香(母親)のものっぽいんじゃないか?」ということです。それと、由香の持ち物の方が香純の持ち物よりも年代的に当然高価だと思われますので、ローマへの航空券代欲しさにリサイクルショップに走るのなら、母親の持ち物を売り払うほうがよさそうだし。

…しかし香純は母親と縁を切った(自分から)に等しい状況だと思うのですが。
つか、香純はこれまでも、母親に「弟との近親相姦を認めてよ!」な態度で、そのわり母親のスネカジリというスゲエ状況だったのですが。あ、大学生とかじゃないんですよ。大学中退。その後継続して無職。そもそも大学中退してアメリカに行ってしまったのでそこまではいいけど、日本に帰ってきてからもバイトとかする気配無し。つか、働いてません。母親の所有する家に居座っていたり、その後家を飛び出し弟の由貴とアパートで暮らしても由貴一人を働かせて家で待ってたり、由貴が大学の寮に入ると何故か寮に一緒に居座って、ひまな時間は大学構内で雑誌読んで時間つぶしてたり。っていうかお前働けよ!
しかもアレですから。
由貴が大学の寮に入った経緯ってゆーのが、元カノに「私と形式だけでも結婚して。さもないとお姉さまがどんな目に遭うかわからなくてよ」と脅されて籍を入れる→元カノの父親は、もともと由貴がやりたかった考古学の教授→コネで大学編入、教授の手伝いということで職も貰うが、かわりに寮生活を迫られる(つまり由貴が本当に愛する姉とは離れろ、と命じられる)→しかし由貴は寮に姉を同居させてしまう

という無理やりぽさです。つか、それ展開として無理だから!(笑)常識すっ飛ばしすぎ!
で、言わば恋敵の世話になって弟に職を紹介してもらい、でも寮で一緒に住まわせて貰うつもりの香純の心配事
→夜、まわりの部屋に声が聞こえちゃわないかな?

…でした。
どうしましょこの人?心配材料そこですか?懸念するポイントはソコだけですか?はあ?!
というわけで、長い長い連載中、香純がバイトしたのは1回きりでした。それも大学在学中に。大学中退してからはアメリカ行く→帰って来る→どたばたいろいろ、だったから、その間全部働けとは言わないけど、「なんでこの人バイトのひとつもしないの?」というのは疑問でした。だって、弟の由貴は、姉と暮らすために働きに行くのですよ。何故そこで一人で待ってるかな!妊娠騒動とかごたごたもあったから働いてる暇ない?ンなこたないと思うが…っていうか一人でいつも暇そうにしてて安藤なんかに呼び出されて出かけていって余計なことをされるくらいなら、昼間は由貴も出かけてるんだし、バイトでも行けばいいんでない?と今になると思ってしまいます。

で、自分で働いて金を稼ぐつもりがまったくない女・香純はいつも誰かの世話になっています。
ということはですね、最初に話を戻しますが、リサイクルショップに売り払ったアクセ類が香純の持ち物であっても、それは全部母親に買ってもらったものであろう、と想像がついちゃったりするわけです。由香は香純を相当可愛がってますし。
買ってもらったとはいえ自分のモノなんだからどうしようが自由でしょ、とも言えますし、あまり漫画のヒロインに道義的なものだけ求めるのもなんなんですが、香純の場合、なんかそう言い切ってしまいたくないなあ。「弟とあたしの愛を妨害しないで!」といいつつ、その母親に金銭的にべったりってどうなのよこのヒロイン?しかも高校生とか大学生とかでもないんですよ?大学中退してフリーの身の上なんですよ?
本来、由香は香純を勘当して経済的支援を絶ってしまって兵糧攻めでもなんでもすればいいところなんですが、由香は香純溺愛だから香純を放り出したりはしないのですね。

つか、金が足りないから家から持ち出すってゆーのも、自分の手持ちの金じゃ足りないとかいう描写があったり、あるいは今まで働いていた描写があったり金取り上げられたりって描写があったりすると切実さもあろうかというものですが、香純の場合、弟が働きに行ってる時は暇そーに家で待ってるor大学構内で雑誌読んじゃったりして暇つぶし、なもんで。えええ無職ヒロインが最後は家のもの持ち逃げですか?つーツッコミを入れたくなってしまうわけです。

ホントに鮮やかなまでに働きませんでした香純。ここまで来ると、いっそ清清しい。

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To Heart12話感想

To Heart新作ですが、とうとう次回、最終回。
今回はマルチの謎が明かされてクライマックス。浩之を好きになってしまったマルチは、浩之に必要とされたい自我と、それによってあかりを傷つけてしまうことはできないというロボットとしての本質の間で引き裂かれる。マルチの感情回路の欠陥。浩之に愛されたい・だがあかりを押しのけることはできないという矛盾にはまりこんだ時、感情回路は無限ループに陥ってしまう。

マルチの思考の中で、浩之のそばにいるあかりの姿を見いだした瞬間、浩之が遠くなっていきマルチが悲鳴を上げる…ってゆーのはベタっちゃベタなんですけど、それだけに可哀想でした。だってロボットだったら無限ループで回路が疲弊してそれが欠陥って話だけど、人間だったら普通ですからねえ。
いやいや、そもそもそれを言い出したら、メイドロボがやたら可愛い女の子でなくてもいいという話ですが。それを言い出したら始まらない。
ところでGPS付きのアンテナを外したマルチは髪の色が違うだけでまんま葵ちゃんですよ、と家人に突っ込んでみたところ、それは禁句だそうです。

で、話を戻して。
こういう話をマジでストーリー展開としてやっちゃうと、マルチというのは本当に可哀想だ…別に悪いわけじゃないですからね。むしろ素直すぎて無垢すぎますからね。あかりは「マルチちゃんならいいよ」と譲ってみせたけど、本当にはそんな自分に「うそつき」ですからね。そういうエゴは、人にはある。マルチはなまじロボットなだけに無垢で、それゆえこーゆー状況に陥っちゃうと本当に気の毒ですな。

さて、そんなわけで暴走状態、アンテナを外して「探さないでください」状態のマルチ。マルチを探すみんな…なんだけど、マルチの真実が明かされた後の綾香様、ステキ(綾香さまってお前はセリオかというツッコミは無しで)
綾香さまステキ!オトナです!分別ありあり!浩之をたしなめる綾香さまかっこいい!…って、暴走してますスイマセン。

浩之も自分だけ蚊帳の外で気の毒だけど、じゃあどうすればよかったのかっていうとどうしようもない話ですから。なんつうか。うーん、でもこの後の展開…全員で探して全員でマルチを見つけるってゆうのはアリでしょうが、そもそも浩之とマルチの問題だよね?一緒に探そうよ、と言い出したあかりにはどうしようかと思いました(笑)だって普通、相手が生身の女の子でも、振る時彼女はついていかんだろ!という観点に立つと、あかりの発言は微妙に疑問でしたが、しかしマルチを皆で探すという観点に立つと、あかりはワンオブゼムになるわけで。いいんだけど、なんていうか、この話のあかりの描かれ方って結構微妙じゃありません?くっつくヒロインには手厳しい意見になっちゃうのかもしれませんが。

そしてマルチの行方は?
…芹香様の占いで判明してしまいました(笑)そうだと思ったけど、イイなあこの展開。つーわけで最終回待ちですー結構期待。

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最終回感想


まずは完結お疲れ様です。長かったですよねえ、モンキーターン。
レースが次にどうなるんだろうというのはあまり感想が書き様がないもので放ってしまいました。つか、「どーせ波多野様が主人公特権で最後勝っておしまいでしょ」と思ってたし。

で、最終回でした。非常に普通に最終回でしたね。
澄の「走ってる憲ちゃんが好き」でちょっと思ったんですが、この前に間に入るべき亜紀さんとのエピソードがあったはずですよね?「波多野くんを許してあげるの?」「ええ、でも」の続き。「ええ、でも憲ちゃんはずっと水の上にいて、私とは別世界なのかもしれないんです。私じゃついていけないんじゃないかって。だから迷ってるんです」みたいな台詞が入るってことでしょーか?そうすると、流れとしてはキレイにつながるような気がします。
だって浮気した彼氏が「水の上丘の上」言い出すのっておかしいじゃないですか。走ってるのが好きって、そういう問題じゃないじゃないですか。走ってる憲ちゃんが好きでも、浮気した憲ちゃんは嫌いでしょ?でも、浮気したのは許すけど、水の上の憲ちゃんには私は相応しくないのかも→丘の上でお前が待っててくれるから→仲直りってゆうなら話が通るかな、と。
あ、波多野がひとっことも謝ってねえよこの馬鹿とかいうのは無しで。本当にヤツは「青島に浮気してお前を悲しませてごめん」とゆうようなことはひとっことも言ってません。うっわサイアク、なんですが、それは無しで。

尤も、話は通るけど話としての説得力はまったく無いと思っておりますが。あ、そう、「ほかに好きな女が出来た!」っていきなりぶちまけてフォローもせんと自分を三月くらい放置した恋人だったのに、「お前のために走るからレースを見に来てくれ」で心が動いちゃって、しかも言ったら言ったきりだった男を、「やっぱり走ってる憲ちゃんが好き」で許すんだ…ふーん、そう、よかったね、って感じです。

というか波多野と青島が別れて以降は、河合先生ご本人が「なかったことにしたい」かのよーな体裁を取ってらっしゃるように思いまして。ダービー前の爆弾発言がなかったかのように普通の同期ライバルな洞口を見ていると、あんなん描いちゃったけどたたみきれませんのでスルーしますと言われているような気もしなくもないので。
いや、なんか洞口関係は本当にスルーでしたね。ここまでスルーするなら、波多野と澄と青島の三角関係に彼が首を突っ込まされる必要もなかったのでは?場を盛り上げる効果?今までの伏線の回収?で、ダービーが終わったら洞口は読者の見ていないところで豆腐の角に頭をぶつけて改心したので全部スルー、とそんなかんじ…
だと解釈することにしました。

今回のような最終回、これだけ見ると普通にいいような気がするんですが、ページが足りないせいなのか、澄の内面はなにも描かれなかったし、波多野だって本来謝るのはそこじゃねえだろ(衆人環視の中で浮気を告白する必要はないが、なら誰も見ていないところで澄に謝ればいいというだけの話ですから)っていうわけで…コミックスでの補完を楽しみに待っております。っていうか明らかに亜紀さんとの会話は続きがあったはずなんだよね?いくらなんでも澄関連はこれだけじゃないですよね?っていうかあれがなかったらいくらなんでも投げっぱなしだから。亜紀さんとの会話内容がわからないと、澄の今回の行動は裏づけが見えないので、単体で見てどうというのはなんとも思えないなあ。
強いて言うと「あ、そーですか、よかったね」って感じで。さいですか。

神様主人公様波多野様は、ぶっちゃけもうなんでもいいです。ようやく悟りましたよ!長かった我ながら…好きにするがいいよ。人生の収支はプラマイゼロだそうなので(TMR/Heart of Sword~夜明け前~って自分で言ってて懐かしすぎ)いつかまたピンチに陥るかもしれませんが、その時も持ち前の主人公特権で人生ラクに乗り切ってやってください。波多野様の人生に幸多からんことを。

雑誌の連載終了は作者本人の意図とは違った編集主導の誌面の都合があるから後になって足りなくなる部分があるのはしょうがないと思うんだけど、しかも毎週他の漫画よりページが少ないからエピソードも足りなくなって当然なんだけど…

でもでも、煮えくりかえるような思いを(勝手に)しつつ、こんなに次週が楽しみだったことは近年ありませんでした!とりあえずコミックス最終巻待ち。
どうか波多野くんの問題発言の数々(と私が思っているもの)は削らず修正せずそのまんま載せていただけますように。「かわいそうだな」発言とか「丘の上で見ていることしかできない」発言とかあるいはティッシュをコンと投げてニコニコ手を振る行動なんかも無修正で載せていただきたく。

でもでも次回作はさすがに保奈美・澄タイプのヒロインではないですよね?もうやらないよね?さすがに3本もソレはないよね?保奈美はボケ系のところが好きだったし、澄にしても波多野が競艇選手めざしてるあたりとかレース始まったあたりとかは目立っていたと思うんですけど。勉強教えてあげたり、とかは幼馴染系としてよかったと思うし。初期の方が澄は美人でよかったと思うし。
河合先生はアクティブ系のヒロインを非常に魅力的に描ける方だと思っていますので、今度はマジ桜子系の元気な子を主役にしてなんか描いてほしいです。

というわけで、最終回になり、恋愛エピソードが全部まとまったところで、総括と言うか一連の恋愛編(ってゆーの?)の感想。

これ、いらなかったんじゃないでしょうか?マジで。

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ジャンプ2号


先日お友達とお話をしましてですね、カーフは敵キャラとしてはいまいち大物感に欠けるのではないかと言う議論を。確固たるポリシーが足りなさげなのが要因(最強の力とだけ言われてもいまいち弱いかな、と)。趙公明もそれ系と言えばそうだけど、彼は圧倒的にネタキャラでした。
ネタキャラじゃない趙公明なんて…!とかゆってたら、今週ネタ系の人が登場してしまいました。フジリューぽくてたのしい。フジリューはジャンプに載ってるけどジャンプっぽくないノリがいいんだと思われますので、がしがしやってほしいのですが、やりすぎると意味不明でついていけないんだよなあ(爆)

ところで結論:防人にはまともなのがいない。読者は先にアル・シオ親子を見てしまったので防人の正しい姿はかくあるべしと思っておりましたが、彼ら親子が例外だった模様。わー、まともなのがいないよ!
今回の人は大事な誰かを助けたい模様。こういうのの扱いはどーすんだ。世界征服ならスルーすればいいような気もするけど、二者択一で一人分の願いしか叶わないとなるとなあ…とにかくこの方の話を聞いてみないとなんとも判りませんが。対応属性つうか強弱はどーなるんでしょ。水>火なの?あ、そういえばカーフはほかになんか吸収できるんですかね?玉に映像が映らない護神像は蜘蛛の糸の隠し球だと思ってるんだけど。今でもじゅうぶん強いから、展開としてはこれ以上吸収しなくてもいいのかしら。

銀魂:今度は記憶喪失かい!ひたすら定番を突っ走っておりますな。いやいや1周年なところで絆を再確認するというのも記憶喪失に負けず劣らずな定番ですが。銀さんにときめくお妙さん可愛いす。局長は気の毒ですが、報われないのが局長。ところでエリザベス、彼女がいるのに風俗の呼び込みかよ!いいのかお前さん!(それとも別れた?一瞬の恋?)

ワンピース:予断を許さぬ展開が続いて参りましたが、ウォーターセブンの街の中ではどこまで続くんでしょ。でもメリーを直さないと先には行けない?メリーが「もう直らない」っていうのは、カクが敵方だった以上もう嘘情報ってことになるのかな。ウソップから二億奪ったフランキーの動向は?その時は「フザけんなー!」だったけど、今になって思うとフランキーの二億の使い道もめっちゃ気になるところ。うわあ、すごいよこの展開。

BLEACH:面白いしテンション上がるんだけど、あの、そろそろひとつくらい謎を教えてくださると嬉しいな…夜一さんにカメラが回れば「何故、お主を巻き込めなかったのか」そのあたりの本当の話を教えてくれるかもだけどカメラ回らなさそうだし。兄様がルキアをなんであんな殺したがってるかも教えてくださいよプリーズ!一護はそれをインタビューしてくれますまいか。もう何年もお預けくらってる気がします。藍染が死んだのって03年9月くらい?雛森が暴走したのって04年GW前後?長すぎますぜいくらなんでも。

関係なく雑談。今更な気もしますが、なんとなく。
ワンピース以降、似たような話が連載読みきりとざくざく量産されている感がありますが、サンデーでやってる「東遊記」も編集主導でそっちぽく作ってるんじゃないかとうがった目で見てしまいます。でもなあ…売れる漫画のテンプレートに沿ってパチモンを作って二度も三度も売れると思ったら大間違いだ!と、偉そうに言ってみたい。というのはみんな思っているのかなあ。

なぜかっていうとワンピースは尾田栄一郎にしか描けない漫画だと思うのです。っていうか、ルフィは尾田栄一郎にしか生み出せない。何故か?あれは多分本人だからです(笑)心の根っこにルフィを飼っていない人が似たようなものを出してきて「よし、天衣無縫な主人公」と言ってもダメなのだと思うのです。
そういえば一方で尾田先生が好きなのはゾロだよね、あからさまに。というわけで、自分=ルフィ、好きなキャラ=ゾロ、という構造なんだねワンピース。そう言っちゃうとスゴい話ですが。

同じ理由でゴンは冨樫義博にしか描けないと思います。いやいやでも、いくらなんでも冨樫先生がゴン本人だと言っているわけではなく。そんな、ジャンプに落書き(一応下書きということになっているようですが)を載せるような人がゴンなわけないじゃないですか!
そーじゃなくて真逆だから描けるのかもというか、ジャンプに落書きを載せるよーなコワれた人だからこそ、対極にあるゴンを描けるのかもしれない、と思います。つーか、端的にヒソカから見たゴンってことなのかも。

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新選組!最終回、よかったよー!!!

うーわー新選組!最終回。泣けます。実際にがーっと泣いたわけではないけど、でもすごい!泣けるよ最終回!

不覚だったのは、「井の中の蛙大海を知らず、~」ヒュースケンの回だというのを、蛙が出てきた時に思い出せなかったことです。あ、確かこれなんかあった!と蛙見ながら思ったんですけど、思い出したのはあとになってからでした…

もー、ありがとう最終回。わりと言葉がないです。長かった多摩編も、時折ウザかった捨助も、全部ここにつながるのかと思うともうなんていうか一年間付き合って感無量。なんで打ち首なんだ、可哀想だよと盛り上げておいて、勝先生が「どう死ぬかじゃないどう生きるかだ」と救いをくれたようでありがとう。勝先生、慶喜公が大阪から逃げ帰ってきた回はいちいち台詞が嫌味満載で楽しくて、近藤を切ると言い出した時はうわ容赦ねえなと思ったけど、でも判ってくれていないわけではない、と判って満足です。

沖田とお孝ちゃんは可愛くて微笑ましい。「そういうんじゃないですから」学生さんのようだ…微笑ましい。でも悲劇的な結末。お孝さんは沖田のことを思って刀を仕舞っちゃったんだけど、刀がその場になかったことが彼女の命を奪ったとも言えなくもなくて、余計切ないような。
それにしても沖田、最初は「人の気持ちが判らないニブい人」だったけど、ここ最近、もう命の残りが短くなってから聡い聡い…もう徳川の世が来ないなんてこと、あの人にだって判ってる。そして、土方さんは嘘がつけない人だ、もうみんな一緒にいないんだ。もうすぐ死んでしまうであろう沖田が半ば諦めたようにか、一歩引いて遠くから言うからなのか、それは本当に真実を突いているのだなあと思って、沖田の最近の一言一言がずばっと来て、そして沁みてきます。

永倉さん。あの人を悪く言っていいのは苦楽をともにしてきた仲間だけだ、俺だけだ、と。知らない人は勝手なことを言うけど、そうじゃないんだと。永倉さんは近藤さんとずっと一緒にやってきて袂を分かったからこそ、近藤さんについてなにか言う権利が彼にはある。そして一方、原田は近藤のもとへ舞い戻ろうとする。斉藤は近藤の首を取り返しに京都へ赴く。

一方で戦う土方は、「お守りだ」と言ってあの日のコルクを手の中で弄ぶ。同じ頃近藤は、ずっと身につけていたコルクを手放してしまった。近藤が去る部屋にはコルクが転がる。土方はまだ手に持っているのに。

勝ち残った者だけが偉いのか。それ以外は正しくないのか。そんなふうに切り分けはできないけど、勝った者の望みによって、負けた者は首を刎ねられる。でも、負けた側が間違っていたわけじゃないんだ、と一年間このドラマはずっと語ってくれたんじゃないかと思う。

そして最後。
実は近藤勇の最後の台詞がなにか、前情報をまーーーったく仕入れていませんでしたので、見るまで知りませんでした。三谷幸喜が「考えてます」って言ってたのだけ知ってて、なんだろなんだろ?ってずっと思ってたけど。
「トシ」

…うわ、そう来るんだ。本当にそう来ちゃうんだ。びっくりでした。

というわけで雑多にがーっと書き抜いてきましたが、ほんっとーに一年間楽しかったです。時々間延びしてるなあと思ったところもあったし、ええなんだよこれーと思ったこともあったけど、「ああ、これはホントに最高だ!この1回だけで、もうなんだって構わない!」とマジで山南さんの切腹の回で思いました。マジ泣けました。本当にスゴいものを見たと思いました。
「この一話」というならあとは「ある隊士の切腹」が好きです。あれも山南の死と同じような構造の話で、一人の男が死ぬまでを周囲を絡めつつ描いていく回でした。源さんの死ぬ回は「おいおい幽霊かよ!」とはちょっと思いましたが、今日最後の回想で源さんが出てきたときほんっとーに切なかった…

いやいや、本当に楽しかったです。
駄目なところもあったのかもしれないけど、最後まで見てよかったです。
個人的には沖田の成長がすごく良かったっす。最初あんな子だったのに、最後こうなんだもんな…あの、普通に子供なところと、残酷なくらいなにかが欠落したところと、最後のまるで悟り切っちゃったような雰囲気と、本当に彼は変わっていったと思います。

近藤さん、いろいろ「ええ?」と思ったり「近藤さんはすごい」と言われても納得いかないよこの展開、なところもあったけど、前回の「加納君、お久しぶりです」で全部チャラって感じ(苦笑)この人が局長だったんだ、というのが判ったような気がしました。困ってる加納に対して、自分から言ってあげるんだもんな…

土方さん、本当にかっちゃんが好きなんだね彼は。
三谷氏ではないけど、山本耕史がリンダリンダに出ているのを見に行きまして、それも等身大の年齢の若者が自分でも訳のわからない苛立ちをぶつける場所と方策を探している、みたいなキャラクター性を感じました。そういう感じなのかな、と勝手に思ってみたり。
というわけで、ありがとう、三谷幸喜氏をはじめとするスタッフの皆様。
お疲れさまですキャストの皆様!
年末の総集編&アンコール「友の死」やるんですよね?見なくちゃ!

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To Heart「理解りあうために」

To Heart新作昨日最新の回を見まして、家人にいろいろ教えて貰いました。マルチの耳飾りってアレはずせるんですか。耳がアレだから、ふつーの耳はないのかと思っていましたよ。あれはセンサー?アンテナ?で、あの耳飾りをはずすとふつーの人間の耳があるんですかー、なんかそれがないと人間と変わらないそうで。あーそれならあかりがあそこまで「なんでマルチちゃんなの?」と言うのもまだわからんでもないってゆーか。

しかして今回のポイントは「実はあかりに惚れていた雅史」ではないかと。雅史告白、玉砕。そりゃあかりは以前から浩之が好きと公言してるから雅史がフラれるのは展開としては当然ですが、しかし、今回思いましたよ。

雅史の方がいいじゃんか!!

つーか、顔可愛い、高校卒業したらJリーガー、性格もよしって、どう考えても雅史の方がよいです。逆にレベル高すぎてひくかもしれないけど。

「実は僕はずっとあかりちゃんが好きだった」と告白する雅史にあかり即座に謝る。まあ確かに浩之ちゃんが好きなのはそーだが、逆に速攻謝るのもちょっとノリ違うのでは…?と思っていたら「なんとなくそうじゃないかってわかってたけど、どう言っていいかわからなくて、関係を壊したくなくて」ほえ?知ってたの?あ、謝ったのはそういう意味でなのね…うーん最近のあかりについてはどーも厳しくなってしまって申し訳ないですが、なんか今回も、そうなんだろうけどなんかこれどうなの?って思わなくもないです。あ、いや、やってることは全然おかしくないと思いますよ。だってあかりは雅史に浩之が好きだってちゃんと前から言ってるんだから。でもなんか「なんとなくわかっていたけど言えなかった」ってゆーのが。そりゃー言えないだろうがよ、と突っ込んでしまう。「ねえ、もしかしてあなた私のこと好き?でもごめんなさい、私前から言ってたけど、浩之ちゃんが好きなの」とか言ってもしょうがない気が…
だから「え、ここまでベラベラ喋らせなくてもいいんじゃないすか今回の脚本?」つー感じです。

そして浩之は最近ヤツの何がいいのかさっぱり判りません。あかりマルチ対決モードになる前はそんなこと思わなかったんですが。最近のぐだぐだっぷりはこう。
あかり→浩之はもはや本人の中でデフォだから、「あかりがいいと思う浩之ちゃんの姿」つーのがどーも判るような判らないような。ごめん、あれのなにがそんな皆さんからモテるほどイイって言うの?(ギャルゲに突っ込んではいけません)

あかりは「浩之ちゃん好き!」だけしかなかった自分を揺り動かされるような気持ちで、浩之は「あかりがいて当たり前、今更再確認する必要なんて」だったんでしょうね。浩之は先に、興味があって目指せそうなモノを外の世界に見つけてしまった。
あかりは、浩之の夢の入り口にマルチがあったからマルチのためって思ったのでしょうが、浩之的にはマルチは夢のきっかけなんだと思いますが…
じゃああかりには浩之の他に自分自身になにがあるの?ってゆーのはあかりの問題でしょうが、そーゆーのはすぐに見つかるモノでもないし、今までなかったならこれから探す!っていうのも目標のひとつでしょうから、今すぐ答えがなくてもいいんじゃないかなー。

さてマルチの動向はどうなるのでしょうか。このまま行くと壊れそうな展開ですな。
結局主任さんは浩之を騙したんだよね?もう大丈夫だって言って、すさまじく深刻な事態だった。でも浩之は素人さんだから判らない。これはなんか、あ、うまいなあと思いました。当たり前かもしんないけど、「俺素人だから判らなくて」「なにか出来るようになりたい」という浩之を、主任さんが本当に騙しているってゆーのが(笑)

「え、そうは言っても結局浩之&あかりカップルなんでしょ?」とどーにも冷めた目で見てしまいますので(なにがいけないのかなあ)、マルチの動向の方が気になるなあ。

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いよいよ大型展開?~こわしや我聞

おお、國生さん強し。というかあの二人まわりに注意しなさすぎ…(笑)>我聞と番司

というわけで今更サンデー感想。モンキーは来週最終回なのでまとめてみようと思います…どうしましょうか最終回インタビューでプロポーズとかヒトリヨガリ極まりない主人公でしたら。こんなチョーシこいてる主人公なんざ、フラれて皆の記憶に残る伝説の選手になるがいいよ。
(落ち着いて落ち着いて!つかこれカテゴリ我聞だから!)あ、無理なのは判ってます。ハイ。もう諦めておりますよ(諦めなの?それって)

というわけで我聞は展開を広げてきましたね~ライバル真芝が確定し姿を見せてきて、当面の敵バカ様を出してきたところで味方の組織を見せて、一大イベント発生。よい感じに広がってきたのではないでしょうか?
それにしてもかなえさん、会長さんなのですね。己の腕と共に組織の中でも実力者なんですね。そんで、「こわしや」の称号ってのは認定制度ってーことで、静馬さん家の番司くんは未だ「こわしや」でなく、父親の跡を継いだ我聞は称号持ちなのか。
我聞の実力がまだまだ未熟なことはさなえさん&かなえさんから情報入ってるでしょうから、番司としては「なんだよ親の七光りがよー」だったんですかね。我聞のイメージとして。会う前のイメージがかなり悪かったヒトが、会ってみたらいかにもフツーの人で、むしろパシリ扱いということで、一気に好感度アップ…じゃなくて、見直した模様。我聞も素直だけど、番司も素直ですな。きっと戦闘シーンでは友情協力モード(でも憎まれ口とか)。
しかし、番司と我聞の友情の行く手を遮る暗雲?かもしれない、魔性の女・國生さん。番司→國生さん、やっぱ来たか(笑)凛々しい姿でファイルを操り我聞と番司をひっくり返す腕はさすが!でもほんっとーに周り見てないよね、あの二人…目の前の敵に夢中になって周りに気が付かなかったってのは、『鉄腕バーディー』のバーディーと同じ失敗だなあ(オンディーヌ戦で夢中になりすぎて周囲の敵に気が付かなかったあたり)

「こわしやを十数人投入する例の仕事」
なんだろ、やっぱ真芝絡みとか?そこでとうとう明かされる父の消息とか?
んでもって十数人てことはある程度の精鋭部隊なわけで、ここでさまざまなこわしや=能力者っぽく登場?
そして番司の報告によっては、「こわしや」の称号を取り上げられるかも知れない我聞。ま、最終的にどーにかなっちゃうことはないのでしょうけど、どーにかなっちゃうことがないからこそ、今後楽しみですな~。あ、でもどっかで暴走&暴走しかけってのはあるんでしょうな。辻原が止めるか他の人がどーにかするのか。
さて、どんな「本業」になることでしょーか。

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To Heart~Remember my memories~

To Heart~Remember my memories~ですが、家人にはいまいち不評です。なんだよー自分で見るってゆったんじゃん。いまや私の方が真面目に見ていますよ!(それもどうなのよ)
前のシリーズはほぼ一話完結に近いものだったので、今回のように続き物で、しかも少女漫画のようにどろどろの恋愛ものということでなんか違うそうな。

というわけで土曜AT-X放映分を見てみました。あかりと浩之は喧嘩したまま。仲直りしようとする浩之は、あかりのために指輪のプレゼントを買うが、クリスマスパーティー会場へ向かう足取りが止まってしまう。一方、パーティーに現れたマルチは、あかりに「浩之さんと仲直りしてください」と話す。あかりはマルチに向かって、「浩之ちゃんが大切なのはあたしじゃなくてマルチちゃん、あたしは浩之ちゃんもマルチちゃんも好きだからそれでもいい」と言う。だがマルチの本質は「人の役に立つロボット」だった。ロボットであるマルチにとっては、「あかり(人)を押しのけて自分(ロボット)が幸せになる」ことなど出来るはずがない、のであろう。あかりの気持ちを聞いたマルチは回路に異常をきたし、倒れ込んでしまう。
あかりは携帯電話で浩之に助けを求め、浩之はマルチを車に乗せて研究所へと向かった―
そして、浩之とマルチを乗せた車を見送ったあかりに、雪の中傘を差し出したのは、あかりの浩之への想いを知る雅史だった。

この話の流れの中に「実は浩之と昔会っていて初恋の相手だった」レミィの浩之への告白あり。レミィが浩之に告白すると、浩之は「あかりはもう俺の生活の一部なんだ」と応える、とゆーエピソードあり。おいおい生活の一部ってもう夫婦状態かよ、とは思うんですけどね。もうちょっとなんかないのか、とも思わなくもないっす…

あと根本的に疑問なのが、マルチってそうは言っても(たとえどんなに高機能高性能でも、人間に似ていると言っても)ロボットなわけじゃないですか。なぜ同列に扱おうとするんだろう、と(笑)なんか根本的に間違ってない?言っちゃいけないですか?いや、いつも醒めてるっぽい浩之がマルチのことになるとすごい一生懸命かまうから、あかりが「?」と思うのはわかりますけど。浩之はマルチをかまうけど恋愛感情じゃなさげで単にかまってるのは判りますけど。でもあかりは「浩之ちゃんはマルチちゃんの方があたしより大切」と誤解してるらしいのもわかるんですけど。でも根本的にその思考はなんかビミョーにおかしくない?そんなこと言ったらマルチの存在自体がって話になっちゃうのかもしれませんがね。

で、AT-Xで前のシリーズも始まったよーなので録画しております(笑)これって、何故浩之ちゃんはこんなにモテるんすか?と聞いても詮無いことだそーで。いや、これギャルゲーだからそういうものだから!マルチシナリオのゲームをアニメ媒体に落とすと生じる矛盾点。なら漫画媒体のいちご100%をマルチシナリオ可のゲームに落とすのは正しいような。少なくともゲームをやる方は真中と違ってある程度最初から狙ったヒロインを選ぶでしょうし(そりゃゲームだから全部エンドを見るためにクリアするとしても)

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ジャンプ感想

今週のジャンプ。
*WaqWaq
カーフはなんかすっかり悪役モードですな。なにがすごいって、神様が呼び捨てにするのは、カーフしかいないんですよ。シオくん、レオさん、キクさん。ヨキ先生もおそらく呼べばさんづけでしょうし、神様は黒い影ですら「あのお方」と呼ぶ。その神様が「カーフ」呼ばわり。オンリーワンで呼び捨てです。カーフの立ち位置が見えるような思いです。要するに神様にとってのカーフの印象は黒い影=「あのお方」以下だということかと?(爆)←言い過ぎ
物語は急激に収束に向かう感がありますが、どんなもんでしょ。
ところでクシャスラってまんまEVAシリーズの量産機のようで不吉で怖いです。シオの目を刺そうとしたあたり、アスカがかぶってすっごい不吉。デザイン相当まんまな気がしますが。

*いちご100%
演技でも伝えられて心なしかすっきりした様子の東城さんがなんか可愛いです…(え、変わらない?でも言えたーって思ってるんだろうなあと思うとなんか同じでも可愛い気が)それにしても、以前は真中、東城が俺を好きだって言ってくれればもう迷わないのに、てな感じだったのに、『かもしれないのに』になってますよ…なんじゃそりゃ。真中は単に自分に寄ってくる可愛い女の子の一人も切り離すのが惜しいだけ(外村分析)なんだけど。でもそろそろなんとかしてくださいよ、河下先生…
いやあ来週からの西野話で、東城のことがまた例によって頭から消え去ったらもうどうしましょ。やりそうでイヤだ、真中。西野さんは是非真中に別れを告げにきて頂きたく(無理そう)

*ゲドー
家人に「ジャンプで面白い漫画を三つ選びなさい」とアンケートぽいことを言ってみたところ、銀魂とリボーンとゲドーを指してくれました。ものの見事に一話完結系統のものばかりですが…そうは言いつつ、前から地味に好き。微妙な関係どころか完璧に友情街道をつっぱしってそうな外道くんと讃良は名コンビだと思います。盛り上がりきってますが、終わっちゃったら寂しいなあ。どーなんでしょ。

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韓国ドラマ「天国の階段」

韓国ドラマにはまっている人が同じ部署にいまして、「天国の階段」っていうのをいまやってるから見て!といわれました。なので見てみたのですが。すごいなあ、ツッコミどころ満載っていうか、すごすぎます。
主人公カップルにそれぞれ片思いする男女がいるわけですが、私が見始めた回ではヒロインが記憶喪失らしいってことで。「キミは僕の死んだはずの恋人だ!」と言い出す社長登場。しかし社長には現在恋人が。ヒロインにも恋人がいます。おう、お約束でよいではないですか、と思いながら呑気に見ていました。ら。
しゃちょーの恋人ユリさん、いきなり爆弾発言。
「私が(ヒロインを)轢いたってバレちゃうじゃない!」

はい?
もしもし?
なに、轢いたってマジすか?なんじゃそりゃー!なんだその展開はー!
というわけで、「天国の階段」を扱ったサイトを巡り過去のあらすじをチェックしました。いやあ、ほんとーに轢いてたそうですよ?しかも、ヒロインを轢いておいて、救急病院に連れて行くと火事があったとかで人がごった返していたので、ユリさんここでたくらむ。ヒロインの荷物を、顔の判別がつかなさそーな死体にしのばせてしまいヒロインの偽死体を作る。一方ヒロインを自分の親のところに連れて行って隠してしまう。
ヒロインは死んだことにされ葬式が執り行われてしまったそうな。
そんでもってヒロインは事故のショックで記憶を失い今にいたる…って展開だそーで。

うわあありえない!ありえないよそれ!
今日び推理小説でも「顔無し死体トリック」なんか使わないって!(あったらすいません)
あ、でも顔の判別がつかない死体で葬式やっちゃってオイオイそのまんま全てをスルーかよ、というのはよそで最近見たような気がしました。…「罪に濡れたふたり」で(爆)

韓国ドラマでは交通事故がつきものなんだそうで(交通事故・実は血のつながった兄妹疑惑・記憶喪失などが定番な模様)真面目に考えるとすさまじく杜撰な展開です。っていうかまともに考えたら、いくらなんでもありえない。

でも突っ込んではいけないのでしょー。冬のソナタでもヨン様は頭痛もちでブッ倒れて病院に連れて行かれたところ、医者に入院・緊急手術を勧められるよーな状態だったのに車の運転なさる役でしたよ。お前さん人はねたらどーするつもりなんだ!

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ドルチェ・ヴィータの副題ってなんだったのだろうか

あったんだよねえ。「宝塚」って入れなきゃいけないからロマンチカとかつけただけだろーし。
それにしてもアプローズとキングダムの三人ショーを見て、「ああ、オギーは既に誰とも混ぜられない存在なのか…」とちょっと思いました。まー混ぜられんわな。

ドルチェ・ヴィータ青の洞窟場面。

海神は少女と出会う。二人はいつか、ただの男と少女として出会っていたのかも知れない二人。少女は荒れ狂う海に放り出され、海神の洞窟に身を横たえていた。彼女を見つめる男は海神そのひと。

少女は目覚め、海神は少女を見つめ、少女は弾かれたように踊り出す。生きている時でさえそんなに生命力に満ちあふれていたことはなかったのに。

…と、駄目だなあ荻田作品の投稿ってなんか入った文章になってしまいます。お見苦しいと思いますが、入ってる駄目な人が書いてます。うう。なんか陶酔気味だなあ。

シチュエーションとしてはエリザベートで黄泉の帝王トートが少女シシィを見初めるような趣があります。それにしてもわたるくん、船乗り男が似合いすぎと思っていましたが、なんでも似合うよな…あんなズルズルしたのも似合うんだもんな…

なんかまだ見足りない感じで補完できないなあ。マジで「うわ、後ろでこんなんやってるのか!」と思ったりして。こっちに目を奪われたら、ほんとにあっち側に目がいかなかった。びっくり。

中詰めの船の場面は正直、最初長いと思ったんですが(今でも長いのかも)慣れてきました。サテリコンが濃すぎるから普通でいいのかー!とも思ったりします。それにしても思い返すとバビロン、濃い場面ばっかじゃん。
パッサージュのキーアイテムが「硝子」、バビロンでは「砂」。硝子の向こう側に、紺碧の空と光が見えるからこそパッサージュの世界はあんなにも刹那的なのだろうか、とまた痛い入り方をしてしまいました。
もういいから痛い入り方をしようと思います。バビロンの話。バビロンは、男と女が巡り会いすれ違い遡っていくわけだけど、「男」は、どこにも居場所がない人なんだと思う。どこもここも、移りゆき消えていく世界であり、彼の居場所ではない。
何故か?彼は生きている人だから。バビロンで世界を彷徨う「男」は香寿たつき、実はあの地に足の着きすぎたっつーか端的にやり過ぎな芸風は、荻田ワールドに嵌りきるものではないと思う。いや、でも、もしかして、「男」が荻田ワールドにとっては微妙に異質者であるからこそ、バビロンでは「男」はあんなにも彷徨ったのではないでしょうか。

この世に生きている人は、あの世界の住民ではないので。「男」はあの世界に迷い込んでしまった存在なのかもしれない。
うっかりそんな解釈をしたこともあります。

そのうち荻田語りを~と思っていたのですが、凍てついた明日のビデオが、デッキが壊れた関係でびろびろになっちゃったよ~わーん。母上がWOWOW録画版を持っているはずなのですが。

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ロマンチカ宝塚04 -ドルチェ・ヴィータ!-


さて、「花舞う長安」はあまりにも見るところがないのです。途中からは結構好きな場面があるんですが。若い歌手の李亀年(麻尋しゅん)の歌を楊貴妃と一緒になってたのしく聴いているとか檀れい様演じる楊貴妃の美しく酔い乱れるさまを愛でるとか。

しかし途中までの説明は延々とダレる。んで、ぼーーーーっと見るような見ないような放心状態で舞台を眺める。そーすると宝塚のオーケストラのハズした音がイヤでも耳につくという悪循環です。駄目駄目じゃん。
しかし、今回のショーは好きです。荻田先生なので。私は酒井せんせいが大嫌いですが、荻田先生はダイスキです。つーか、惚れこんでおります。いや、多分信者。書斎くらい拝見したい勢いです。小説JUNEが創刊号からあっても驚かないよ!(失礼)

つまんない芝居が終わるとショーです。賛否両論あるでしょうが、基本的に大満足。なんとも妖しい空間が繰り広げられるかと思うと当たり前の普通の世界がそこにある。けれど再び異世界へと舞台は移る。この世と、この世ならざる世界と、ふたつの世界の狭間とを、交錯するものたち。
全てがつながった世界なのか、全ては別の空間で起こったことなのか、どちらでも構わないと思います。見る人が好きに思えばよいことだと。

タカラヅカというのは基本的に「トップスターが一番かっこいい」という序列があります。そうはいいつつ、お芝居では主人公はどーしてもいい人っぽくなってしまいますので、色濃いアクの強い悪役やライバルの方が印象に残ったりもしますが。

さて、このショーで一番かっこよくあるべきなのはトップ・湖月わたるです。
わたるくんはこのショーで持ち味を遺憾なく発揮している、と言ってもいいと思います。で、わたるくんのみ力を引き出しているのは言うまでもなくショー作家の荻田先生です。

わたるくん演じる男S(いや、名前それだけじゃないが)は、ある時は船乗りの男。港町で花売り娘と軽快に踊り、とびきりの無邪気な笑顔を見せ、時に拗ねて見せたりもする。さて、男は少女を見つける。少女は悪い男たちに絡まれており、男は少女を助けてやる。夜の町で無理に遊ぶものじゃないと少女をたしなめながらも、少女に絡む男たちを追い払ってやる。
この男は格好よく、男らしくて、いっぽうでまるで子供のような無邪気な笑顔も見せる。しかし彼は子供ではなく、世慣れていて強い。彼はこの空間で誰よりも魅力的な男であるはずだった。

しかしそこに、ドルチェ・ヴィータが現れる。ドルチェ・ヴィータとはこの世のものとも思われぬほどの美しい女。彼女が黒いドレスを着て舞台の上に現れた瞬間、これまで舞台の上で誰よりも強かった男は、まるで魂を抜かれたようにドルチェ・ヴィータの虜となる。ドルチェ・ヴィータは白い指先と赤い唇の美しさでもって男を操り、男は放心したようにドルチェ・ヴィータを見つめる。この世ならざる美女の虜となりひざまずく男は、やがて二人で堕ちてゆく。深い底へと。世界の秩序の頂点に立つはずの男は、世界の外側に棲む女の前に跪く。

ドルチェ・ヴィータは檀ちゃん。美しい。素晴らしい。どんな男も、彼女の前には堕とされる。この役を檀ちゃんが演じるからこその説得力。荻田先生、素晴らしいキャスティング能力。檀ちゃんの妖しい美しさといえば齋藤先生作「BLUE MOON BLUE」の赤い花ですが、檀ちゃんはブリブリのお姫様は似合わない。こーゆー妖しい系の役がぴったり。

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花舞う長安/東京公演見てきて

「花舞う長安」はやっぱりくだらない作品でした。
東京公演見てきてやっぱりそうでした。いちばんくだらないのは、センスのない歌詞よりも舞台装置よりもなによりも、言い訳がましい主人公。主人公の玄宗皇帝は、ひとりの女を愛しすぎたがゆえに全てを壊してしまった男でありながら、結果負け籤を引いてしまうと(それも引くべくして引いたような籤だ)、最後の最後で言い訳をする。

楊貴妃への寵愛、楊貴妃の一族の重用…政治が乱れた唐の国で、怒りの矛先はすべて楊貴妃へと向かう。敗走した皇帝のもとには怒りにかられた民が詰め掛け、彼らは口々に叫ぶ。「楊貴妃を殺せ!」
その声を前にして、楊貴妃は堂々と、わたしは陛下のために死んでみせましょう、と言う。しかし皇帝は未練がましい。未練がましいくらいならいいんだが、彼は部下たちに向かって愚痴る。このような叛乱を招いたのはお前たちの責任もあるではないか、と。

はあ?!なんですかそれは!この期に及んで、しかも皇帝陛下ともあろうお方が、全部自分で決めてきたくせにいきなり責任押し付けですか?ヒトのせいですか?うっわー。なにこの人、サイテー。
そこで言い訳かよ!最後の最後でオレは悪くないと来たもんだ!今まで大丈夫大丈夫って能天気に構えてて、いざ負けてみたらヒトのせいですか。いいからお前が楊貴妃の代わりに死んでこい。

でも酒井作品の主人公ってこうなのです。くだらない美意識に浸って全てをぶち壊しにしておいて、最後の最後で言い訳するのです。オレは本当はこうなることはわかっていてやったんだ、とか。あるいは、こうなったのはまわりが悪かったせいもあるじゃないか、とか。
最初は筋の通った美意識であったかもしれないのに、つまんない言い訳してヒトのせいにするから、自分で自分のやったことをくだらないものに貶めてしまうのです。

国をまるごとぶち壊すくらいの手前勝手に走った挙句、最後の最後で「オレは悪くなかったんだ」と、すっごくみっともない言い訳をするのって、じつは悪いと思ってるからだよね?だから最後に言い訳するんだよね?最後の最後で自己弁護するくらいなら最初からやるんじゃない!あーみっともない、こんなくだらない男がタカラヅカの主人公だなんてそれ自体が許せない。

己の美意識に酔うなら酔うでよろしい。ひとりの女のために国を滅ぼすなんて、タカラヅカ的にはオッケーです。だってそれは、タカラヅカでなら存在し得る究極のファンタジーなのだから。オレはこの女のために全てを捨てた、それで満足だ!ってゆーんならそれでよいのです。だって舞台だし、現実にヒトが死ぬわけじゃないし、フィクションだから(笑)「おいおい巻き込まれた方がメーワクなんすけどなんて勝手な男!」と思いながらも、そういう究極のファンタジーを演じる男役を楽しむことが出来るのです。

でも酒井作品の主人公は、愛に殉じることができないのです。彼は彼女のために死ぬわけではないのです。「愛のために死ぬ」なんてそんな筋の通ったことは彼には出来ないのです。本当はできないくせに、「女に狂って身を滅ぼす自分って破滅の美学カッコいいじゃん」と自作自演のストーリーに酔ってみたりして、でも最後に我に返っちゃって、最後に「いや、オレこうなるってわかってたから!それにみんなも悪かったでしょ?だからオレ悪くないの!」とか言い出すのです。タダの小心者だから。
愛のために死ねるなら、たとえファンタジーとわかっていても、筋を通すなら美しい。だってそんな世界は、宝塚ならではのファンタジーだから。でも小心者の言い訳なんかタカラヅカで見たくない。てゆーか、そんなに滅びてみたけりゃ勝手にひとりでどうとでもすりゃいいでしょ?でも、結局ヤツらにはそんな勇気もないんですよ。

酒井作品の主人公は、私的にはダメダメです。言わせて貰うけど、あんたみたいなくだらない男に巻き込まれて、あんたをかばって、あんたより先に全てを失う周りのほうがよほど不幸なんだよ。なのに自分だけ不幸に酔ったあげく、オレは悪くないと言い訳して自己弁護する。なんでしょうかこの男どもは。

…しかし、私的には玄宗皇帝はアリでした(爆)
ここまで言っておいてなんだお前は!ってー感じですが、そりゃもう、これがわたるくん(星組トップ/湖月わたる)だからですよ。わたるくんが演じることで、この駄目男は何故か輝いてしまう。なので玄宗皇帝はアリです。
言っておきますが玄宗皇帝を光らせるのに、酒井せんせいの力は一ミクロンたりとも介在していません。わたるくんがもともと宝塚の男役として持っている魅力、キャラクター性、持ち味のみが、玄宗を光らせるのです。
なぜって、わたるくんはいい人なんだろうなあ、と思える地(の持ち味)があるからです。わたるくんはすごくいい人っぽく、しかもヒロインを一生懸命愛する姿が非常に似合う。地位も名誉も身分も関係なく、「俺は君が好きだ!」と往来の真ん中で叫べるよーなキャラです。しかも性格はジャンプの主人公のような単純明快な熱血漢です(笑)。ああ、わたるくんはこんなにいい人で、こんなに楊貴妃を好きだって言ってるんだからいいじゃない、みたいな。わたるくんみたいな純粋な人に「愛してる」って言われつづけてきたからこそ、楊貴妃は命を捨てられるのですよ。相手がわたるくんだから。酒井せんせいが描いた駄目皇帝じゃなくて、わたるくんだから。

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増ページで新展開!

お馬鹿インフレとか書いていましたが、かなえさん弟登場。予想しうる展開ではありましたが、こう来るか!って感じです。ううむ定番でイイなあ。しばらくご厄介になるっつーことで、我聞家に居候?かなえさんとしてはお目付役っぽく考えているのかしら?

さて、定番なので次なる展開を予想してみようと思います。

1.番司は國生さんに惚れる
2.番司は果歩ちゃんに惚れる

私的には1で、思わぬところからGHKが動き出すのですよ!つーの希望。勿論我聞と番司はぶつかり合いつつ男の(お馬鹿な)友情をはぐくむのですね!
でもあんなおおっぴらにバトルに走るのはやめようよ番司さん…
ところでGHK作戦会議。だましてデートさせるとかはともかく、だましてキスとか婚姻届とか果ては子供をとかなんじゃそりゃ(爆)ムリヤリ婚姻届けくらいは見たことがありますが。

でもって、「こわしや」の称号を云々ってやつ。あれ、もしかして当主じゃないと「こわしや」は名乗れないって展開すか?でも「しばらく預かる」みたいな感じですが、そろそろ夏休み終わりなのでは?あんな長ラン着てて制服学生じゃなかったらなんかこう、って感じなんですけど。

さて國生さん、ついに卓球部入部。楽しそうなのでなによりだと思います。先代も、仕事仕事というよりも(仕事も大事だけどさ)、お仲間と楽しく過ごす國生さん、というのを望んでいたのではないですかね。集合写真を見つめて照れている國生さんは可愛いですな。

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