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ロマンチカ宝塚04 -ドルチェ・ヴィータ!-


さて、「花舞う長安」はあまりにも見るところがないのです。途中からは結構好きな場面があるんですが。若い歌手の李亀年(麻尋しゅん)の歌を楊貴妃と一緒になってたのしく聴いているとか檀れい様演じる楊貴妃の美しく酔い乱れるさまを愛でるとか。

しかし途中までの説明は延々とダレる。んで、ぼーーーーっと見るような見ないような放心状態で舞台を眺める。そーすると宝塚のオーケストラのハズした音がイヤでも耳につくという悪循環です。駄目駄目じゃん。
しかし、今回のショーは好きです。荻田先生なので。私は酒井せんせいが大嫌いですが、荻田先生はダイスキです。つーか、惚れこんでおります。いや、多分信者。書斎くらい拝見したい勢いです。小説JUNEが創刊号からあっても驚かないよ!(失礼)

つまんない芝居が終わるとショーです。賛否両論あるでしょうが、基本的に大満足。なんとも妖しい空間が繰り広げられるかと思うと当たり前の普通の世界がそこにある。けれど再び異世界へと舞台は移る。この世と、この世ならざる世界と、ふたつの世界の狭間とを、交錯するものたち。
全てがつながった世界なのか、全ては別の空間で起こったことなのか、どちらでも構わないと思います。見る人が好きに思えばよいことだと。

タカラヅカというのは基本的に「トップスターが一番かっこいい」という序列があります。そうはいいつつ、お芝居では主人公はどーしてもいい人っぽくなってしまいますので、色濃いアクの強い悪役やライバルの方が印象に残ったりもしますが。

さて、このショーで一番かっこよくあるべきなのはトップ・湖月わたるです。
わたるくんはこのショーで持ち味を遺憾なく発揮している、と言ってもいいと思います。で、わたるくんのみ力を引き出しているのは言うまでもなくショー作家の荻田先生です。

わたるくん演じる男S(いや、名前それだけじゃないが)は、ある時は船乗りの男。港町で花売り娘と軽快に踊り、とびきりの無邪気な笑顔を見せ、時に拗ねて見せたりもする。さて、男は少女を見つける。少女は悪い男たちに絡まれており、男は少女を助けてやる。夜の町で無理に遊ぶものじゃないと少女をたしなめながらも、少女に絡む男たちを追い払ってやる。
この男は格好よく、男らしくて、いっぽうでまるで子供のような無邪気な笑顔も見せる。しかし彼は子供ではなく、世慣れていて強い。彼はこの空間で誰よりも魅力的な男であるはずだった。

しかしそこに、ドルチェ・ヴィータが現れる。ドルチェ・ヴィータとはこの世のものとも思われぬほどの美しい女。彼女が黒いドレスを着て舞台の上に現れた瞬間、これまで舞台の上で誰よりも強かった男は、まるで魂を抜かれたようにドルチェ・ヴィータの虜となる。ドルチェ・ヴィータは白い指先と赤い唇の美しさでもって男を操り、男は放心したようにドルチェ・ヴィータを見つめる。この世ならざる美女の虜となりひざまずく男は、やがて二人で堕ちてゆく。深い底へと。世界の秩序の頂点に立つはずの男は、世界の外側に棲む女の前に跪く。

ドルチェ・ヴィータは檀ちゃん。美しい。素晴らしい。どんな男も、彼女の前には堕とされる。この役を檀ちゃんが演じるからこその説得力。荻田先生、素晴らしいキャスティング能力。檀ちゃんの妖しい美しさといえば齋藤先生作「BLUE MOON BLUE」の赤い花ですが、檀ちゃんはブリブリのお姫様は似合わない。こーゆー妖しい系の役がぴったり。

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