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新選組!源さん、死す


「新選組!」源さんの死。楽しみにしていたというと語弊がありますが、でも、どんな話なんだろう、と思って待っていた回だけに、例のスローモーションな演出と幽霊はちょっと。銃弾を弾くやつは、なんつーか。そんなことしなくても源さんはかっこいいし、源さんの魅力はそういうものではないですよ、と思います。つーか、真面目な場面なのにあそこだけお笑いぽいよ!
幽霊については、近藤局長が一人になった場面で、瞬間思ってしまいました。「ああ、このころは電話も携帯もメールもないから源さんが死んじゃったって知らないんだよなあ」…幽霊が来て教えてくれましたよ。えええ?!なんだそりゃー!てなモンでした。同じ幽霊っぽくするんでも、せめて夢を見たとかなんとかそういう方向だったほうがよかったなあ。

油小路で平助、今回源さんと一人ずついなくなって行きますが、おそらくこの大河ドラマは、その人が死ぬときをクローズアップして、その人の魅力を打ち出そうということなのだと思います。そして、人が死ぬ場面を描くとき、死にゆく人ではなく周囲の人がどういう行動を取るかで、死にゆく人がどんなであったか、周囲との関係性を浮き彫りにしようとするような。山南さんが死ぬときに、まわりが皆で山南さんを助けようとしたように。平助が死ぬとき、みんなが平助を助けようとしている中で、実は沖田が一番平助のことをわかっていたように。それはずっと、あの楽しげだった、呑気に過ぎたような多摩時代からの積み重ねだったと思います。
それにしても、山南さんが死ぬときにみんなあんなに悲しかったのに、その後も粛清される人あり、仲間割れすることあり、こじれて潰し合いになったりで虚しいなあ。今回の新選組は、いかにもそのへんの若造って感じの人たちが時代の混乱にまぎれてでっかいことをやろうとして、でも結局多勢に無勢でかなわなかったよーな、そんな気がします。いかにもそのへんの人たちだから、幕府がつぶれるわけない、って思ってるのも当たり前ですよね。今までの世界が変わるようなことは起こるとは思えない。世界は変わるのだとは、変えようとする側が信念のように思っていても、ふつう変わるとは思わないよなあ。

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