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「La Esperanza」(2)

花組「La Esperanza」そのに。

文句グダグダ言いつつ、フラスキータは好きです。彼女はとてもよいと思います。
あう、フラスキータっていうのは、こんな子です。

主人公・カルロスのタンゴのパートナー。偶然ギャングの抗争(っていうと大袈裟か)に巻き込まれ、足を撃たれてダンサーとしての前途を失う。フラスキータに惚れ込んでいたパトロンのファビエルは、カルロスに非がないと判りつつも、カルロスを業界から追放してしまう。フラスキータはカルロスと関わったために未来を失ったから。ファビエルはフラスキータが好きだったから。しかもフラスキータが撃たれたのは、カルロスを追いかけていったせい。ファビエルは「送るよ」と言ったのに、フラスキータはそれを断る。断ってカルロスに会いに行く。会いたいから。カルロスはフラスキータをあくまで仕事上のパートナーとしか思っていなかったけど、フラスキータはカルロスが好きだったから。

あー。これカルロスを潰しちゃったファビエルの気持ちも判るなあ。いやいや、正しくはないですけどね。でも気持ちとしては判る。判るだけに、フラスキータが再起不能になったあとのカルロスってどうなのかなあ、とすら思ってしまう(爆)

フラスキータは別にカルロスを恨んでいません。ちゃんと前向きに立ち直って、ずーっと面倒を見てくれたファビエルさんと新しい恋に生きます。それも世話になったからとかじゃないと思う。だってファビエルははっきり言うんですもの。「君を喜ばせたり悲しませたりするたった一人の男がいることを私は知っている、それでも私は君を愛している」と。「だけど見返りを求めて言っているわけではない、ただ、ずっと思っていることを伝えたかった。言ってすっきりした」みたいなノリです。

…かっこいいなあ…ぶっちゃけカルロスよりコッチの方が(以下略)
こんな素敵な相手なら、同情とかじゃなくて、この人と生きていこうと思わされようってものですよ。自分の駄目なとこも隠さずに自分の気持ちを打ち明けてくれる。

というわけで、すんげー描写少ないけど、ファビエル×フラスキータパートは好き。

ミズさん@ベニートですが、なにかカステル・ミラージュを思い出しました。あれも思えばイイお友達でした。しかし私は勝手ながら、ミズさんの持ち味は「イイお友達」ではないと思うのです。ミズさんがもっとも輝くナイスキャスティングは「思い込みの激しい片思い」に尽きると思うのです。
あ、相手は女限定じゃなくて。
「望郷(以下略・マジで今タイトル忘れかけ)」でエカテリーナ様の親衛隊を勤めていたよーに。(これは女か)「鳳凰伝」で主人公カラフと会った瞬間、命すらも懸けていいほどの友情を感じていたように。「スサノオ!」で人の話聞いちゃいない濃厚悪役アオセトナ様だったように。アオセトナ様に足りないのは、作家の作詞センスだけでしたから(爆)
これらの役の相手に対する思い入れは、実はあんまり報われていません。アオセトナ様は復讐だからスサノオによって打ち砕かれる運命なんだけどさ。エカテリーナ様への片思いな親衛隊ぶりですが、エカテリーナ様は多分感謝はしてくれるけど、他に本命がいるしね。カラフに対する友情っぷりはなあ、なんたってバラクはカラフのために死んじゃうからなあ。しかもカラフはバラクの死に言及してくれないし(これは作家の話ですが)。だってねー、お前の名前を知っておいてほしかった、とかカラフが名前を教えてくれたら、黙ったまま戦って死んじゃうんですよ。カラフの名前をばらさないために命さえも投げ出すんですよ。すげえ思い込みです。

ワタシ的には、ミズさんはこのよーな役が似合うのではないかと思うのです。イイ人もいいんですけど、アクが強い方が似合うっつーかなんてゆーか。

ああ、主役語りがないですよ…でもまだ続く。

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