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宝塚星組公演「花舞う長安」

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日・月と宝塚見に行ってきました…関西まで(笑)せっかくなので携帯で撮った写真アップ。

今回のお芝居は玄宗皇帝と楊貴妃の物語「花舞う長安」。
お芝居は果てしなく駄作品でしたが、その駄作の行間を勝手に捏造してなんとか面白い話だと思い込むのが宝塚ファンのあるべき姿です。というわけで、本当はこういう話ではないはずなのですが、こういう話だと思い込んで見てきました。
以下、すんげえ長いので興味のある方はクリックしてやってください。

楊貴妃は、婚約者がいたのに、勝手に皇帝陛下に連れられて、婚約者から引き離されてしまうのですよ。いや、この時点では楊貴妃じゃないけど。お名前は玉環といい。彼女は「三千人もいる後宮で埋もれるなんてイヤ!」と最初からのたまう。上昇気流満載の素晴らしい性格です。
玉環は後宮に上がってみると、なんたって素晴らしい美女なので、一気に成り上がって貴妃に上り詰めます。楊貴妃と呼ばれる身分になるわけです。ライバルの梅妃にも負けない。侍女を侍らし「後宮三千人の頂点に立ったこの私楊貴妃、梅妃ごときなにするものぞ!」とか言ってます。成り上がりなのにノリノリです。つーか最初ムリヤリ連れられて来たんじゃなかったのか、あんたはってツッコミたくなるお人です。

そんなこんなで上り詰めた楊貴妃ですが、彼女は、勝手に自分を連れてきた皇帝を愛してるわけではありません。でも嫌いでもない。何故って?若くて顔がよくてかっこいいから。悪いヒトじゃないし、むしろ素直でおバカさんで、いい人だから。そしてなにより、自分の言うことならなんでも聞いてくれるから。皇帝の権力で、自分になんでも与えてくれるから。
楊貴妃は相手が皇帝でなきゃイヤだった。下々の男のようにただ一人私を愛してくれと皇帝に訴えてはいるけれど、実は下々の男なんか願い下げだった。だってそれじゃあ「楊貴妃」として栄華を極められないから。

なので楊貴妃は皇帝にひたすらおねだりします。自分を愛してくれ、後宮に呼んでおいて捨て置くようなことはしないで欲しい。自分を第一に愛して欲しい。他の妃のところになんか行かないで欲しい。政治なんか放って置いて私のことだけ考えて欲しい。ライバルの梅妃が持っている物が欲しい。他の女を思いやる心が欲しい。
そーすると皇帝は素直でまっすぐでお馬鹿さんなので、なんだって聞いてくれます。お前を愛していると一生懸命訴えて、楊貴妃の望むものはなんでもくれてしまうのです。

このへんで、ノリノリに成り上がってきた楊貴妃はうっかり本気になってしまう。自分が本当に尊い妃、位高い女だと思ってしまう。位高い女と気位高いごっこをやっているうちに、本当に気位の高い女になってしまった。
そして、皇帝を愛している愛していると言っているうちに、本当に皇帝を愛しているつもりになってしまった。そう、皇帝のためなら己の命でも投げ出せるくらいに。

皇帝は本当にいい人だったのです。皇帝なのに悪い意味で尊大にならないけど、でも皇帝だから、自分の望みはなんでも叶えてくれる。でも、皇帝なのに、この世で一番偉い男なのに、彼女に尽くして尽くしてくれる。素直な真心でもって。純真な気持ちでもって。

だけど、そんな皇帝は、楊貴妃にかまけていたせいで部下に裏切られ叛乱を起こされる。民衆は楊貴妃を憎み、彼女が皇帝をたぶらかしたせいで国が乱れたと言って、民衆は皇帝に迫る。「楊貴妃を殺せ」と。
ここで彼女は、「私が陛下のために死にましょう。陛下が私を愛してくれた証として」と言ってしまう。最初は無邪気に権勢を得て喜んでいただけだったのに、最後には本気になってしまった。彼女は自分の死を望む民衆の前に立ち、殺される道を自分から選ぶ。そうすれば民衆の叛乱は治まるから。それが皇帝陛下のためになるから。皇帝のためになることをしたいから。皇帝の愛に報いるために。皇帝を愛していたから。

彼女は皇帝を愛してなんかいなかった。でも最後は皇帝のために堂々と死ぬ。そんな彼女の一代記でした。で、皇帝は彼女が死んでも、楊貴妃にもう一度会いたいと永遠に彼女に囚われている。自分が死んでもなお、一生男は自分を愛してくれるのです。なんて素晴らしく完結した人生。


…この劇は多分そういう話ではないような気がするんですが、私はそういう話だと思って見ることにしました。うん、そんなに無理はないはずですから。
でもこの路線で行くと、皇帝も他の皆さんもみんなアホですがな…
でも皇帝は、ノリノリのミーハー女玉環、のちの楊貴妃を変えてしまった男なのです。彼女をまっすぐひたすら愛したが故に。
ただのおバカな女だった楊貴妃を、愛のために死ねる程のホンモノに変えた皇帝のような男は、宝塚歌劇のファンタジーにしか存在しません。それもまた、ホンモノの愛なのだと、見ながら思った次第です。

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Comments

いい話ですなぁ。。
ちょっと感動しました。

あ、わたくしココログに移転しましたのでよろしくお願いします!

Posted by: まりや | October 15, 2004 at 01:16 PM

あ、ココログに変更いたしましたので!
ご連絡ありがとうございます。

というか、多分上のような話ではないのですが(苦笑)
私が捏造しました。
そういえばこのお芝居の挿入歌の作曲がなぜか
河村隆一だったのでした。バリバリ宝塚調の歌詞が
ついていたので、なんでわざわざ河村隆一に頼んだの?
とは思いましたが。

Posted by: みなみ | October 15, 2004 at 09:24 PM

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